生きていると、どうしても心が弱ってしまう時期がありますよね。

仕事でひどく疲れてしまったり、人間関係で深く傷ついたり、誰にも言えない孤独を抱え込んだり。

そんな、心にぽっかりと隙間ができてしまったときにこそ、少しだけ気をつけてほしいことがあります。

それは、「悪意」よりも「善意」で近づいてくる人の存在です。

悪意のある人には対処ができる

世の中には、残念ながら他人を利用しようとする人がいます。

実体のない教えや、根拠のないスピリチュアルなものを、ただ自分の利益のためだけに勧めてくる人たちです。

そうした「悪意」を持って近づいてくる人は、確かに腹立たしいものです。

ですが、彼らの目的はあくまで「お金」や「利益」です。

冷静になってその仕組みに気づくことさえできれば、きっぱりと縁を切るのはそこまで難しいことではありません。

本当に恐ろしいのは「100%の善意」

私たちが本当に気をつけなければならないのは、あなたを本気で心配し、純度100%の「善意」でそういったものを勧めてくる人たちです。

彼ら自身がその教えを心から信じきっていて、「これを教えれば、間違いなくあなたも救われるはずだ」と確信しているケースです。

これがなぜ恐ろしく、そして対処が難しいのか。

それは、相手の行動の根底にあるのが「あなたへの優しさ」だからです。

人は、自分を心配し、親身になってくれる人を無下に扱うことはなかなかできません。

特に心が弱っているときは、その温かい言葉や差し伸べられた手が、暗闇の中の唯一の光のように見えてしまいます。

「この人は私のためにここまで言ってくれているのだから」と、断ることに強い罪悪感を抱いてしまうのです。

善意が必ずしも幸せを連れてくるわけではない

しかし、どれほど相手の動機が純粋な善意であったとしても、その結果があなたを幸せにするとは限りません。

「あなたのため」という言葉は、時に人の思考を奪います。

優しさにほだされて特定の集団に取り込まれてしまうと、気づかないうちに自分自身の本来の価値観や、大切な日常、周囲の人間関係までが少しずつ壊れてしまう危険性があります。

勧めた本人は「相手を救う良いことをした」と満足していても、結果としてあなたが不幸になってしまう。

それが、善意のもたらす最も恐ろしく、悲しい側面です。

心が弱っているときは、決断を少しだけ先送りに

もしあなたが今、心がとても疲れていて、誰かにすがりたい気持ちになっているのなら。

そして、そんなあなたに「絶対に救われるから」と、熱心に何かを勧めてくる人が現れたなら。

どうか、その優しさにすぐに飛び込まず、一度だけ立ち止まる勇気を持ってください。

「私のために言ってくれるのはありがとう。でも、今は少し休ませてほしい」 そう伝えて、少しだけ距離を置くようにしてください。

心が弱っているときに見る景色と、十分に休んで元気を取り戻したときに見る景色は、まったく違うものです。

どうか、焦って心を明け渡さず、まずは自分自身をゆっくりと休ませてあげてくださいね。