●ブルセラ症は全身症状を呈し、あらゆる臓器に感染を起こすことで知られている。
その症状に特異的なものはなく、発熱、発汗、疲労、体重減少、うつ状態などの症状がみられる。
身体所見では、発熱(数週間~数カ月続くことがある)、リンパ節腫脹、肝脾腫大がみられる。

●臓器別の特徴は次のとおりである。
・骨・関節系:最もよくみられる合併症で、腸骨坐骨関節炎、膝および肘関節炎、椎間板炎、骨髄炎、滑膜包炎などを起こす。
・消化器系:悪心、嘔吐、体重減少。
・呼吸器系:きわめてまれであるが、咳、労作呼吸困難がみられる。
・泌尿器系:精巣炎が最もよくみられる。
・神経系:うつ状態、髄膜炎がみられるが、頻度は2%以下である。
・心血管系:心内膜炎が最も重要な合併症で、ブルセラ症による死亡原因の大半を占める。頻度は2%以下である。

■検査所見
●通常の血液検査で特異的な所見はない。

Q.犬のブルセラ病とはどんな病気ですか?
A.犬のブルセラ病は細菌(ブルセラ キャニス)によって感染する犬の慢性感染病です。
 国内では数%の犬が感染しているといわれています。 

Q.犬から人へは感染するのですか?
A.人への感染はおもに犬の流産胎仔や悪露等との接触が原因とされ、これらに関わる職業上の感 染機会(動物繁殖業者、獣医師など)が多いです。
 普段の接触においては感染する可能性は極めて低いです。わが国における人のブルセラキャニスの感染の報告は極めて希で、国内では報告義務のできた1999年以降、5例報告されています。
 人から人への感染はありません。

Q.人に感染した場合はどうなるのですか?
A.発熱や筋肉痛などの風邪様症状を示します。ブルセラキャニスはブルセラ属菌のなかでは病原性は最も弱く、重篤な例はまれです。
 急性ブルセラ症の治療(成人)は、抗生物質であるリファンピシンとドキシサイクリンの2剤を6週間投与す る方法等で治療されます。

Q.犬から犬へはどのように感染するのですか?
A.犬から犬への感染は経口と交尾(精液、尿、流産胎仔、悪露、子宮分泌物)が感染源となります。
 普段の散歩など日常生活においては感染することはありません。

Q. 犬が感染した場合はどうなるのですか?
A. 一般的な症状はほとんどありません。
 オスでは精巣炎、メスでは死流産、子宮内膜炎を示します。
 犬の治療に関しては抗生物質の長期投与が有効ですが、投薬中止後、細胞内に隠れていた菌が再び体内に現れ、再発することがあるため完治はしないと言われています。

Q.どうしたら予防できますか?
  一般家庭では、犬との接触後、石鹸などで手洗いを実施しましょう。
 犬が流産した場合には流産胎仔や悪露等の扱いを慎重にしましょう。
 流産胎仔や悪露等を素手でふれないこと、すぐ隔離すること、それらが付着した場所は消毒用エタノール、両性界面活性剤、次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒してください。
 犬の尿などの汚物はゴム手袋などを使用し直接手で触らず、丁寧に消毒しましょう。
 集団動物飼育施設においては血液検査で抗体陽性犬を隔離し、新たに導入する犬は検疫を行い、陰性のもののみ収容する必要があります。

大急ぎで作ったのでコピー&ペーストで乱文です。
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