ペットとの生活の中で、おすすめのケア・・・いや、必須のケアを3つお話したいと思います。

このケアを日常的に行うことで、病気の早期発見に繋がり、未然に病気を防ぐことが出来ます。

是非やりましょう。

 

1.ブラッシング

2.爪切り肛門腺耳掃除の三点セット(ちょっとずるい)

3.歯磨き

 

5個じゃないか・・・ってツッコミが来そうですが、当院では三点セットは三点セットなんです(開き直り)

それではひとつひとつお話していきますね。

1.ブラッシング

ワンちゃんでもネコちゃんでもブラッシングはお互いの関係を深めることも皮膚、被毛へのいい影響、そしてペットの体表に存在する以上に気がつけるとてもいい作業です。

抜け毛がある犬種や猫さんは余分な抜け毛を体表に残さないでブラッシングで取ってあげることで、毛玉の形成を防いで、毛の過剰な飲み込みを減らせます。

ネコちゃんで特に多いですが、毛玉が原因の嘔吐は結構多いです。

サプリメントやフードを利用しても防げますが、物理的に抜け毛を処分していくのも良いケアですね。

適切なブラッシングは皮膚へのマッサージ効果やリラックス効果がありますから、そういった面でも非常に有効です。

個人的にはブラシの先が丸くなっているピンブラシか動物の毛のブラシ、獣毛ブラシがおすすめです。

剣山みたいになっているスリッカーだと、技術がないと皮膚をひっかくようになってしまうので、ピンブラシや獣毛ブラシがおすすめです。

それとコームがあればいいですね。どちらもペットショップで手に入ります。

もちろん体表の異常が見つかったらかかりつけの動物病院へ!

 

2.爪切り肛門腺耳掃除の三点セット

これは場合によっては動物病院やトリマーさんなどのプロに定期的にやってもらったほうが良いかもしれませんね。

もちろん小さい頃から動物に慣らしてあげてできるようになっておいたほうがいいです。

爪切りは切りすぎないことを意識しましょう。深爪して痛い思いをしたらやらせてくれなくなります。

もし出血させてしまった場合根本の肉球を上下から優しく押えてあげて、鼻血を止める時に鼻の根元を抑えるぐらいの強さで押えておきましょう。

止まらなければ動物病院へ・・・

爪が過剰に伸びるとどこかに引っ掛けてしまったり、巻いて自分の肉球に突き刺さったりしてしまう可能性があるので危険です。

肛門腺は肛門を正面から見て優しく触ると、4時と8時方向に何かが溜まっているような袋があるのを感じられると思います。

中型犬以上だとうんこをした時に一緒に出ていることも多いのですが、小型犬や猫さんの場合定期的に絞ったほうがいい場合があります。

猫さんは、超嫌がるので・・・嫌われる役目は動物病院やトリミングショップに任せてもらったほうが良いかも・・・

肛門腺はたまりすぎると破裂することがあります・・・

皮膚に穴が空いて膿が出たりします。

地面にお尻を擦り付けたり気にしている素振りがあったら、早めに絞りましょう。

力いっぱい絞ると痛いので・・・説明が難しいですが、適切な力具合で焦ること無く、ぐーーーーーーっと力を維持するような感じで抑えると肛門の内側の左右の穴からニュルニュルと液体だったり半固形な肛門腺分泌物が出てきます。固くて出ない場合や上手く行かない場合はプロに任せましょう!

耳掃除は・・・きちんとした知識と道具を使う必要があるので注意しましょう。

耳掃除専用の洗浄液を必ず使って、綿棒などを使う時は耳の内側は皮膚じゃなくて粘膜なんだという意識でやさしーーーーく拭きましょう。

コットンなどを指に巻いて拭いたりと動物サイズに合った方法を取りましょう。

乾いた物で拭いたり、水道水で拭くのは止めましょう。

生物なので生活汚れは出ますが、真っ黒な汚れがボロボロと出たり、焦げ茶色のネトーっとした汚れが毎日出るなどは異常ですので病院へ。

週に一度軽い汚れしか出ない、コレくらいが健康に近い状態だと思います。

あと、耳の内部に毛が生える犬種の場合はプロにお任せしたほうが良いと思います。

耳のトラブルは再発率も高いですし、時間が経てば経つほど治るのに時間がかかるので、定期的にチェックして早期発見早期治療をしていきましょう!

 

3.歯磨き

歯に関する問題は今ペットの健康に非常に大きな影響を与えていることがわかっています。

心臓病、肝臓病などを含めた全身的な問題の原因の一つと考えられています。

歯のケアは確実にペットの生活の質をあげます。ペットの健康に多大なる貢献をします。

そして、歯のケアはできる限り小さい頃から習慣づけることが大事です。

大きくなるとやらせてくれないんですよ・・・

歯のケアはまず見る。

毎日チェックすることで変化にいち早く気がつけるようにしましょう。

歯垢が歯石になるのは驚くほど短期間で変化しちゃいます。

原則的には歯石は麻酔下でのスケーリングで除去するしかありません。

日々の食べかすを歯から取り除いてあげて歯垢・歯石を作らない管理を頑張りましょう。

方法はいくつかあります。

可能であれば歯磨きが最強です。

歯磨き粉的な物を利用して歯ブラシで磨く。コレができるのが理想です。

なかなか難しいので、濡れたタオルで食後拭ける。これでも全然OKです。

補助的に口腔内環境を改善させる物を利用するのがおすすめです。かかりつけの病院にご相談しましょう。

最初の頃はペットショップにもいろいろなものが有ると思うのでチャレンジしてみましょう。

歯磨きガムなどを利用するのも手ですね。

水に入れるタイプ、ジェルを口に入れるタイプ、粉を餌にかけるタイプなどなど様々な物があります。

それだけ口のケアが大事ってことですね。

蹄などの非常に硬い物を利用しての歯のケアは勧めません。歯が割れます。

割れた歯は抜かなければいけなくなります。極端に硬いものはペットに与えないようにしましょう。

無麻酔の歯石除去は止めましょう。

動物に恐怖と痛みを与えて見た目がきれいになるだけで病気の予防にならないと良いことはありません。

美容目的でやるのなら止めませんが、そのトラブルの尻拭いをするのは獣医師であることは覚えておいてください。

そんなものに数万円払うのは、よほどお金持ちの道楽なら止められません。

動物を大切に思うなら、止めましょう。

 

と、いうことで。

今回、ちょっと動物病院のブログっぽくないですか?

書こうと思えばかけるんですね、自分でもびっくりです。

これからもがんばります!