内分泌、ホルモンの働きによって体の調子を整える働きを持っています。
このホルモンが乱れることによって様々な問題が起きることを内分泌疾患と言います。
内分泌疾患は過剰なホルモンによる弊害と、過小なホルモンによる弊害が存在します。
過剰症と減少症なんて呼ばれたりします。
問題がある場所は同じですが、両者は全く違う症状を持っています。
内分泌疾患で有名なのは、膵臓、甲状腺、副腎皮質だと思います。
ペットの病気として出会うことが多い内分泌TOP3と言ってもいいでしょう。
膵臓のホルモン……インスリンです。
聞いたことがありますよね。このインスリンが上手く働かない病気、それは糖尿病です。
聞いたことありますよね。
血液中のグルコースが高くなり、その状態が持続することによって様々な弊害が起きる怖い病気です。
膵臓が悪くてインスリンが少ない、作られるインスリンが使い物にならない、インスリンを受け取る側に問題があってちゃんと働かない。
など、いろいろな理由があったりします。
太り散らかして膵臓が限界が来る場合などは、早い段階なら根治可能ですが、治せない場合もあります。
一生涯インスリンの投与が必要な場合もあるので、注意が必要です。
初期の症状はよく食べるしよく水飲むし、おしっこもちゃんとする。と受け止められがちで気が付きにくいです。
限界が来ると突然死ぬほど体調を崩すので、注意が必要です。
食べているのに痩せている、明らかに食べているのに太らない・・・そんな時は検査してくださいね。
尿検査でも気がつけます。
甲状腺ホルモン。
過剰症は高齢の猫さんではよく起きます。
低下性はワンコで多いです。
簡単に説明すると、甲状腺機能亢進症はギラついた感じになります。
痩せて、目がギラギラして、時に攻撃的になって、毛がボソボソになります。
常にアクセル全開で疲れちゃってる感じです。
逆に低下症は、無気力、ボーッとした顔つき、皮膚病が治らない、食べてないのに太るなどです。
はっきりとした症状を出さないで病気が進行していく可能性があるので、なるべく早く病院で見つけてもらって治療しましょう。
進行すると結構重症化してしまうので注意が必要です。
ホルモン検査で当たりをつけていかないと、なかなかわかりにくい病気なので、ちょっと高価でもホルモン検査をしましょう。
副腎皮質ホルモンは、簡単に言えばステロイドです。
つまり過剰症はステロイドの出過ぎみたいな症状が出て、低下症はステロイドが足りない症状が出ます。
ステロイドは怖い印象が強いですが、実は無いほうが怖いです。
生理的な量のステロイドがないとどうなるか・・・死にます。
副腎皮質機能低下症はアジソン症候群と呼ばれ、その中でも危険な症状をアジソンクリーゼと呼び、急いで治療しないと生命に関わります。
過剰症はあまり急激に症状を出すことはないので、だんだんと左右対称性の脱毛が起きたり、皮膚に石灰沈着や菲薄化を起こしたり。
めっちゃ食欲が出て飲水量が増えておしっこが大量に出る。そんな症状があったら注意です。
お腹がパンパンになって張ってくるのも症状の一つです。
血液検査で診断していきますが、少し特殊な検査が必要なので日中入院して検査したりします。
きちんと診断して治療しましょう。
アジソン症は治療を生涯続けないと危険な状態になったりするので気をつけましょう。
わかりにくい症状の時は、しっかりと内分泌疾患も忘れないようにしましょう。
ではまた!