シャンプー

私は皮膚病が好きなんですが、特にシャンプーなどを利用した外用療法が好きです。

スキンケアも好きですねー。

自分自身も小さな頃から皮膚が弱かったので、スキンケアは欠かせませんでした。

顔を洗うと粉が吹いてしまう子供だったので、化粧水と乳液は30年以上やっています。

乱暴な言い方をすれば皮膚は保湿、水分を飛ばさないことが大事、これが全てと思っています。

もちろん感染症などは原因菌などの原因を対策しなければいけませんが、

保湿がしっかりとされ、皮膚本来のバリア機能がしっかりと働いている皮膚なら、外的な要因にも戦えるはずです。

アトピーやアレルギーも炎症によってそのバリア機能が破壊されて悪化していきますし、

乾燥がそれらの病気を悪化させることは広く知られています。

もちろん保湿だけではなく炎症を抑える治療や、過剰な免疫反応をしっかりと抑えることで病気を早期に押さえ込んだり、

炎症状態の皮膚を長い時間をかけて皮膚自体が脆弱にさせてしまうのは悪手だと思うので、

必要であれば免疫に介在したり炎症を抑えるための薬は使います。

過剰に嫌われているかわいそうなめちゃくちゃ有能なステロイド君も必要に応じてしっかりと使うこともあります。

シャンプーはお湯の温度を始め、皮膚への刺激をできる限り減らし、それでいてしっかりと落とすべきものは落として、

補うべきものは補ってあげる。

各症状、その動物一人一人に対して合うものを探して、それがバッチリハマったりすると快感ですね。

ただ、使ってみないと、やってみないと合うかあわないかは最終的にはわからないので、複数回かかることもあります。

こればっかりは神のみぞ知る。って世界です。

もちろん、多くの人に最適解に近い方法は存在はすると思っているので、それを柱にしてアレンジしていく、ここが腕の見せ所かなと個人的には考えています。

 

いろいろな方法を適当に、適して当たっている使い方をすることが、すべての病気で大事なことだと考えています。

 

一つの武器で戦うのではなく、幾つもの武器を組み合わせて、それぞれの弱点を補って、効果を最大限に引き出す。

病気というてきとどういった戦術で戦って、どういった戦略でその動物の人生と関わっていくのかを考えることは、

獣医師として一番やりがいを感じるところです。

 

世間は非常に厳しい状況ですが、みんなで力を合わせて乗り越えていきましょう！

手洗いして換気して充分に眠りましょう。

 

ではまた！