我が家の猫が膀胱炎になってしまった……
子供がメッチャ構うので、注意していたのですが……
子供も退屈なんですよね、いじめているわけではないので……
仕方がないので子どもたちに大きな人形を買うことになってしまった、散財です。
猫には悪いことをしました。
ちゃんと治してあげるからね。
と、言うことで。
ストレスによる膀胱炎のお話をします。
膀胱炎の原因には色々とあります。
尿石、細菌、腫瘍、レアなウイルス、原虫などなどです。
膀胱炎に見える別の病気もあります、実は腎臓から血液が尿に漏れている、血液が破壊されておしっこが赤くなる血色素尿などがそうです。
基本的には除外診断ということを行っていきます。
除外診断とは、一つ一つの可能性を除外していって病気の原因を探す方法です。
おしっこ検査でおしっこに何かが出ていないかな?
超音波検査で膀胱内や腎臓になにか起きていないか、なにかないか?
血液検査でどこかに異常が出ていないか?
レントゲンや造影剤を使って腎臓から尿管を通って膀胱内部、尿道から排出路まで異常がないか?
もちろん基本の聴診触診なども大事です。
何よりも、問診、動物の場合は本人は話せませんので、飼い主様からお話を聞くことが大事になります。
家庭の環境、トイレの環境、食事、飲水、はたまた最近の飼い主様の心理状況まで聞くことさえあります。
ストレス性膀胱炎の診断は本来それらの除去診断を行って、原因が突き止められなかった場合に考えます。
そのために特発性膀胱炎、なんて呼ばれます。
特発性、原因がわからない膀胱炎ってことです。
ただ、実際の現場では、全ての除外を行っていると、費用が膨大になるので、どこかの段階で診断的治療ということを行います。
診断的治療とは、仮の原因を定めてそれに対する治療を行って、病気が回復するかを見ることです。
これで急速に症状が改善したら、原因はそれだったんだろうと逆説的に診断をしていきます。
デメリットは、たまたま治ると本当の原因を見落とす可能性があります。
ここらへんのバランスは非常に難しいですが、誰にも彼にもすべての検査を行っていったら、お互いに不幸になりますからね。
ここまではやる。ここからは一度診断的治療を行ってみる。みたいな線引きを獣医師はしていることが多いです。
超激烈レア病気を診断する超高額高負担検査をバンバンやるのは合理的ではないですからね。
ストレス性膀胱炎の原因は、様々なストレスです。
人間にもある病気なので理解しやすいと思いますが、
人間なら仕事のストレスや家庭のストレス、人間関係、様々な悩みによって起きたりしますよね。
動物はどうでしょう?
一番多いのは環境によるストレスですね。
うるさい。
くさい。
きたない。
追いかけ回される。
水がない。
外が見えない。
いつも真っ暗。
科学的な薬品がある。
様々なことが原因になります。
そして、今、多いのはお子様がずっと家にいる。
いつも居ないはずの人がずっと家にいる。
飼い主様が、精神的なストレスが溜まっている。
これらが原因だと思われる動物の体調不良を見かけますし、友人と話していても増えているようです。
解決は、難しいですよね。
できる限りそっとしておく。
過剰にスキンシップを求めない。
トイレをいつも以上に清潔に保つ。
高い場所から外を眺められるような場所を作ってあげる。
新鮮なお水をいつも飲めるようにしておく。
フェロモン製剤のような動物に安全なリラックス商品を使う。
(アロマは動物にとっては危険なものもありますのでご注意ください)
いろんなことを組み合わせて、その子その子に合わせた対応が必要になります。
我が家は、明らかに構い過ぎなので、このままだと病気で元気がなくなって死んじゃうから、そっとしてあげて。
と、根気よく伝えていきます。
食事に気を使い、水に気を使い、トイレに気を使いたいと思います。
エビデンス、根拠が乏しい話ではありますが、最近流行りのシステムトイレ、
神経質な子だと、下のシートにおちた尿の匂いに敏感になって調子を崩す子が居る気がします。
人間にはそれほど感じないものでも、気にしてしまう子は居るんだろうなぁ……って思います。
もし、思い当たることが有るならば、大変かもしれませんが、砂や鉱類を用いた古典的なトイレにして、細かく交換する方法を試してみるのも一つだと思います。
早く元気になってほしいです。
皆様のペットもできる限り早く元気になってもらうために、これからも頑張ります。
ではまた!