今日は、吐くぞ! 毒を!
今日の議題は、
本来診察をした上で処方するべき物を、
不特定多数の人間に無責任に販売することに関してです!
ふははは、話しちゃうぞ!
まず、大前提として、
処方食や薬は診察を行い処方するものです。
ペットの健康状態を判断し、
【診察】して【診断】して【処方】します。
診察せず、診断せず、処方する行為は、
端的に言えば、
責任と労働しないで、利益だけかすめ取っている。
ということです。
特に頭にくるのが
「ペットの健康に関しての質問は、
かかりつけの獣医師に相談してください」
って文言ですね。
病態の変化によって必要のない処方食や薬を続けて弊害が起きた場合は、
かかりつけの獣医師にそのケツ拭きを任せる。
色々な質問に答えたり、
我々の知識という名の財産を利用して、
利益だけもらっていく。
それが、処方物を不特定多数の人間に売る行為です。
ネットで買った食事の説明をかかりつけの獣医師にさせる行為は、
アマゾンで買った商品の説明を、ローソンでさせるような行為です。
例えば処方食を続ければ良いのか?
などの質問は、
ネット注文した食事を食べて良いのか?
って飲食店の人に聞いているようなものです。
結構狂ってると思いませんか?
時代の流れもあるかもしれませんが、
自らの体調や体の変化を面に出しにくく、
むしろ隠す動物の医療に置いて、
実際に目の前にいて診察を行っても難しいことが多いのに、
ちょっと話を聞いたぐらいで触りもしないで診察を行うことは、
現状のテクノロジーでは難しいと思います。
これからテクノロジーの進化で、
その齟齬を補っていく方向に進化していくと思いますが、
現状ではまだ時期尚早だと思います。
そもそも、責任をどう取るのか、
そして、ペットに対して誠実か?
という話になります。
我々臨床獣医師は、
動物病院に来院されたペットと飼い主様と触れ合い、
話し合い、
その上で治療の意思決定を積み重ねて治療を行います。
遠隔診療でそれが出来るとは思えませんし、
診療もしていないで処方物を販売するのはもってのほか、
私はそう考えます。
ペットに誠実ですか?
飼い主様に誠実ですか?
かかりつけの獣医師に誠実ですか?
そう、問いかけたいと思います。
テクノロジーの進化がこれらの問題を解決する日は、
遠くないと思っています。
そういった変化を否定する気はありません。
しかし、遠隔の先生は貴方の動物の手術はしてくれません。
入院治療はしてくれません。
かかりつけの先生を大事にしてあげませんか?
予防や処方物をしっかりとかかりつけの先生のもとで行って、
いざという時に潤っている余裕のある動物病院で対応してもらいませんか?
安易なペットと言う存在を無視した利便性は、
ペットを不幸にする可能性があると思います。
かかりつけの先生に、
定期的にペットを見せるメリットはとても大きいと思いますよ。
かかりつけの動物病院を、
貴方の手で支えてあげてください。
よろしくおねがいします。
ではまた!