たぶん、お金を払って

「心配なら

 かかりつけの動物病院へ行きましょう」

と言われることになるでしょう。

我々がよく使う、

直接診ていないので、きちんとしたことは言えません。

と、同じですね。

現状ペットさんの診療を触れずに遠隔診療するのは、

ちゃんとやっている人なら無理だと判断しています。

テクノロジーが追いついてませんね。

そのうち箱に入れて動物の情報を得るようなテクノロジーができれば、

あるいわ・・・ですが。

なんというか、

やっぱりしっかりと触ってみると、

主訴と全く違うところに原因があったりするのに気がついたり、

表面だけの病変じゃないことも多いですから、

ネットの画像だけで診断をつけるのは、

危険でしょうね。

人間お医者様なんかでも、

くも膜下出血とか大動脈瘤とか有る種の予感を感じて調べて見つけるような病気を

見逃して訴えられる未来しか見えん!って意見を耳にします。

ネット診療だから見落とすよ? って前提で診療するのも、無責任ですしね……

わたしはそんな適当な仕事は出来ませんので、

しばらくは遠隔診療はしないと思います。

ちゃんと映像とか飼い主様への問診しているならましですが、

毛を送れば病気がわかる。

とか、

写真を送るとオーラでわかるとか、

波動でわかるとかは

全部狂信者の思い込みなので、

騙されないでくださいね。

 

遠隔診療で、飼い主様の不安をすくい上げて、

かかりつけの動物病院へ誘導するのなら素晴らしいと思うんですけどね、

下痢だからこの薬を送っとけばいい、

みたいな小銭稼ぎでそういった事に手を出すのは、

理性と品性と知性を大事にして欲しいと思いますね。

 

この仕事をしていると本当に一例一例同じことはないなぁと感じます。

実際に触れてみれば、一人ひとり色んなものが違うので、

それぞれにあった診療、治療が存在するなぁ・・・って、

それがこの仕事のおもしろさだなと思います。

私は特に皮膚病が好きなので、

その子の生活全てが診断へのヒントだし、

治療方法へのヒントになります。

じっくりと話を聞いて、

きちんと診ることを肝に銘じておかないと、

雑な診療になってしまうなぁ・・・って思います。

忙しくなると忘れがちです、

忙しいって、心を亡くすって書きますからね。

忙しいって、本当に駄目ですね。

暇すぎると経営的に胃が軋みますが・・・

 

お話を聞いて欲しい、ぐらいの気持ちなら

遠隔診療もいいかもしれませんが、

セカンドオピニオンには向きませんし、

まだまだ、な分野であることは知っておいたほうが良いと思います。

やっぱり、ちゃんと触って欲しいじゃないですか。

私は、触って自分の身体で感じる獣医師でありたいと思っています。

 

あ、もちろんテクノロジーの発展で、

そこがカバーされる未来は有ると思います。

そうなったら、

飼い主様の心に触れて、癒せるような獣医師でありたいですね。

 

ではまた!!