自然の中で自由に過ごしているワンちゃんや猫ちゃん、動物たちと。

人間とともに暮らす動物さんは、配慮すべきことが変わる。

特に日本という比較的文明的な国家の、人間社会で暮らすのであれば、

多くの人々に対する配慮を持って生活をしたほうが、

いらぬ軋轢を抱えなくて済む。

それを小賢しいと感じるか、

賢いと感じるかは、

個人の感想だと思いますが、

多くの人が暮らす場所でその利益を享受するなら、

この心情は多少配慮と言う名の我慢をする必要があるのではないか?

というのが私の考えです。

他人のことを一切気にせず、

自分の好きなように行動したいのなら、

人が集まる社会という枠組みから得られるメリットを諦めて、

個による生活を選んで、

個で生活するメリットを受ければいいと思う。

それが知性的で理性的な判断だと僕は思う。

 

ってことで、

やっぱりある程度ワンちゃんや猫ちゃんのしつけというものは必要なんじゃないかなと思います!

しつけというものも、

時代によって変化していくもので、

過去では正しいとされていた方法が、

いろいろな研究によって間違っていたということがわかるなんてことは、

全く珍しくもありません。

かくいう私も、

肉体的な苦痛を伴うようなしつけは避けたほうが良いという程度の知識でしたが、

心理的な苦痛を与えてしまう、天罰方式なら、良いのではないかと考えていた時期もありました。

しつけも非常に奥が深い分野です。

まじめにしつけと向き合って勉強しなければ、

最新最善の方法にはたどり着けません。

色々と考えましたが、

私は、もうこの分野はその道のプロにおすすめするべきだなと考えました。

獣医師として、一般診療の勉強もしながらさらにしつけに対しても同等の熱量をかけることは不可能だと感じました。

どんどんしつけの学問としての濃度も深さも上がってきて、

軽く助言するってことがだんだん難しくなってるんですよね。

もちろん、本当に浅いお話ならできますけど、

きちんとした しつけ論 となると、

全く足りません。

プロにしっかりと話していただいたほうが、

飼い主様のためですし、動物のためになると思います。

もちろん、

パピー時期の大事な情報や、

シニアに向けてのしつけも含めた生活を支えるような知識は、

今後もしっかりと勉強を続けていきます。

出来ないことと、やらないことには天と地ほどの差があると思っているので、

ある程度の基礎知識がなければ、正しいプロを紹介することも出来ませんからね。

 

私は、正しい道筋に、正しく誘導するような獣医師であろうと思います。

もちろん、できる限り出来ないことは減らしていきたいのですが、

病院の規模設備、人員の関係で、

より良いことを飼い主様や動物が受けられることが有れば、

その事をきちんと伝えて、おまかせする。

そこに躊躇しないで、最適な方法を提示できる獣医師でありたいと思っています。

逃げ、に聞こえるかも知れませんが、

獣医医療、動物を取り巻く様々な事は、

とても高度で複雑になっています。

単純化させ型に当てはめて治療を行うことで、

個の問題を解決できない。

そういう事象があることがどんどんわかってきています。

専門的な深い知識、技術をすべての分野で修めることが到底不可能な事になっていると、

学べば学ぶほど思い知らされます。

クリニック、病院、総合病院。

やれること、できることをきちんと見極めて、

適して当たっている、適当な医療をご案内すること、

それが私の獣医師としての行き方です。

 

そのためにも、

これからも勉強を続け、

良い情報を飼い主様にお届けしたいと思います。

がんばります。

 

ではまた!!