近代人類史に間違いなく名を残すであろう病気
新型コロナウイルス感染症COVID-19
観測できる比較的新しいデータを見ると
世界における
感染者数 690,240,112
死者数 6,906,402
とされています。
とんでもない病気だなと思います。
今もなお変異を続けながら世界中に、重めの風邪っぽい位置づけで残り続け
未だに流行の波は途切れません。
そもそもコロナウイルスは変異を起こしやすいウイルスとして知られ、
感染力や症状などをコロコロと変化させます。
我々獣医師は、コロナウイルスが変異したものと聞くと非常に危機感を持ちます。
なぜならば、古くから猫に致命的、かつ治療不可能な症状を起こす
猫伝染性腹膜炎 FIP
という病気と戦ってきたからです。
今でこそ治療方法が出てきてくれた病気ですが、
以前はほぼ、発症した子は亡くなっていました。
レムデシベルやGS-441524、そしてモルヌピラビルなどの治療薬のお陰で助けられる病気になりつつあります。
このFIPは軽い下痢などを起こし、
結構多くの猫が普通にかかっているコロナウイルスが、
ストレスなど様々な影響を受けて変異し、
FIPウイルスになることで発症してしまうと考えられています。
今までは名前は伝染性ですが、あまり伝染る病気ではないと考えられていましたが、
2023年1月にキプロス島において屋外だけでなく、室内飼育の猫にまで大量発生するという事件が起きました。
まだわかっていませんが、変異によって強い伝染性を持ったか、なんらかの媒介される可能性が疑われています。
基本的には多頭飼育やストレスがリスクとなるのでそれを避けるしか無いのですが、
結局はウイルスが変異すれば起こるので、起こるときは起こってしまいます。
治療方法が出てきたとは言え、重症化すると治療がうまく行かなかったり、
治療後に再発して、その時の治療がうまく行かないこともあったりするようで、
まだまだ治療方法は発展途上にあります。
UCDAVISは古くからこのFIP治療を研究して多くの情報を提供してくれているので、
我々も色々と勉強して鋭意努力しております。
なんにしても、早期発見早期治療が重要なので、
猫さんの特に若齢の子の体調不良はいち早くかかりつけの動物病院に相談しましょう!
ネットでググらずかかりつけの獣医師に診てもらいましょうね!
と、タイトルの話とだいぶかけ離れてしまったのですが。
私が話したかったことはFIPではないのです。
コロナが流行ったことで
大量の似非医療が元気いっぱいに暴れまわって、
医療不信を声高に叫び、
本来の標準治療からかけ離れた祈祷や呪いのようなもので
大金をせしめる輩が現在確変大フィーバーで大儲けしているのです。
病気で弱った人に近づいて、
医療は危険と謳い、自分たちの商品に嵌め込んで
適切な医療から遠ざけて囲い込む。
そんなことを平気で行う輩が、今、大暴れしているんです。
本当に気をつけてくださいね。
Xで症状をつぶやこうものなら、
ご家族が癌になったとでも言おうものなら
ハイエナたちがあなたの死肉を喰らいに群がってきます。
そして、
「医者は自分たちの設けのために嘘をついている」
「国を上げて国民を実験台にしている」
「本当に上級階級はそんな治療はしていない」
「我々だけが真実を知っている」
いろんな言葉であなたを多くの人間のが検証し、最も治療の可能性の高い標準治療から
誰にも評価もされず、周りからの声をシャットダウンした閉じた組織の中でだけ行う
医学的な裏付けも、科学的な裏付けもない、似非医療のグループにあなたをはめ込もうとしてきます。
それらの治療は、総じて超高額です。
死人に口なし。
効果がなくても文句を言う人は、すでにこの世にいません。
そんな商売をやる奴らが、
恐ろしいほどに増えています。
本当に身近にどんなところにも居ます。
特にSNSは危険です。
インターネットの情報もそういう輩によって汚されています。
他者を口汚く非難し、そして声高に効果を自慢する。そんなサイトは基本全て嘘です。
ごく限られた一部の人達だけが知っている最高の医療なんてものは、今の医療の世界でありません。
本当に優れた治療は、多くの衆目にさらされて評価され、本当に効果があればすぐに広がります。
気をつけてください。
あなたの大切な金銭を、そう言ったものに奪われないでください。
最近でもマネーの虎で有名だった岩井氏がそんな輩の毒牙にかかってしまってました……
なんでこんなこと出来るのか、私には理解ができませんが、
ごく一部は、本当に善意でやっている人がいるのが、
この問題を複雑化させるんですよね。
信じ切ってるんですよね、教祖様を・・・
善意は悪意よりも恐ろしい。
本人は悪いことをしている意識が全く無いので、
見破れないんですよね……
闇が深いです。
どうか皆様はこういった界隈に絡め取られないでください。
一つ、判断する基準としては、
動物のことは動物病院、人間のことは病院、10件に問い合わせてください。
まともな治療なら8件以上肯定されます。
半分に否定されたらやめたほうが良い
7割否定されたら絶対にやめましょう。
人間は、病は気からがあるから、効いちゃうこともあるんでしょう
プラセボ効果ってやつですね。
ただ、動物は効きませんから、飼い主様の受け取り方がプラセボ効果出ますけど
動物自身には効果ありませんから……
適切な時期に適切な治療を受ける権利を奪わないでくださいね。
ではまた