8月も間もなく終わろうとしておりますが、

相変わらず暑いですね。

さらには台風も近づいてきています。

この台風が過ぎたあとは少し涼しくなる

なんてことはなく、今のところの予報では

9月の第一週あたりまでは普通に最高気温が30度を超えています。

38度とか体温を超える高温を体験すると

30度とかが涼しいと思ってしまったりしますが、

晴れていたり太陽が出ていれば

アスファルトや地面が温められ

ペットが行動する帯域、膝下あたりの気温は

我々人間が感じる顔ぐらいの高さの気温とは

違うものだということは知ってください。

 

めっちゃ暑い日は飼い主の皆様も気をつけるので

実は熱中症は少なかったりします。

危険なのが、

今日くらいならだいじょうぶじゃないかな? 

くらいの日なんです。

朝は太陽が出ていなくて曇っていて

昼に太陽が出てしまうとか

そういう時に落とし穴が待っています。

 

日本の散歩事情は、なぜか義務化というか、

どんな状況でも決まった時間に行きがちというか

環境の変化に合わせて臨機応変に対応しないという事情があります

同じ時間であっても

涼しい時もあれば

暑い日もあります。

その日その日の状況で、

もう少し散歩の時間を遅らせたり、

場合によってはおしっこうんちだけささっと済ませてすぐに帰宅する

その時な合わせた行動をよろしくお願いします。

高温多湿な日本の気温は動物の排熱のメインである

呼気、呼吸に温度と湿度を乗せて排出する方法と相性が悪いです。

散歩の呼吸数の増加や運動による体温上昇の処理ができなくなると

熱中症のリスクは上がります。

心臓病が有ったり、呼吸器疾患が有ったり、高齢であったり

基礎因子があるとさらに危険度は上がります。

気をつけてください。

 

冷却系のグッズも一定の効果はあるかもしれませんが、

絶対的ではないので過信しないでください。

冷却グッズを使っていれば日中でも散歩に行っていいわけではありません

全身空調の風を浴びせ続けるとか

大規模なシステムでもあれば別ですが、

太陽燦々、気温高々の中で首ちょっと冷やしたって焼け石に水です。

気をつけましょう。

 

太陽によって熱せられたアスファルトは鉄板みたいなものです。

動物の足の裏は肉球でカバーされてるとは言え生身です。

ご自身が裸足で熱いと思うならペットも無理です。

自分は日よけの帽子に日傘、手持ちの扇風機に靴を履いて

動物は無防備で散歩に行くことのおかしさには気がついてくださいね。

 

とにかく、残念ながら今年も当院で熱中症0は無理でした。

重症な熱中症、熱による体調不良など、やはり多いです。

熱中症0を目指すには、飼い主の皆様に正しい熱中症の知識を持ってもらい

熱中症リスクから遠ざける行動をしてもらう以外にはありません。

私は、軽度の熱中症とかいう言い方が嫌いです。

軽度の症状はどんなものですか? と聞いたり答えたりしているサイトを見ますが、

軽度ってなによ!? って話です。

軽度に見えて重症なことだってあるし、

軽度だからいいかと熱中症の対応できるゴールデンタイムを失って死ぬこともあります。

軽度もだめ、熱中症のリスクからはきちんと距離を取りましょう。

なんでリスクギリギリまで近づこうとするのか私には理解できません。

リスクにはできる限り近づかない。

ここまでは平気かな? ってギャンブルを動物にさせないでください。

そのギャンブルのリスクは死亡や動物が苦しむことです。

熱中症チャレンジをせずに、できる限りリスクから距離を取ってください。

 

ではまた!!