まとまった雨の日が続いていますが、たぶんこの雨が過ぎたらぐっと夏を感じられるようになりそうですね。

動物にとって非常に恐ろしい熱中症のお話をあらためて書きたいと思います!

熱中症になるパターンは結構決まっています。

 

室内、車内、散歩、移動中。

 

室内はクーラーをかけていないで締め切っている。これは朝は涼しかったのに日中暑くなった時に多いです。

窓を開けていたけど風も熱風だった。最近の猛暑の場合は例え日陰であっても油断できません。

車内でエンジンを切る。だいぶ減りましたが・・・まだ起こってるようです・・・

車内でエンジンを付けてクーラーもかけていたけど直射日光が入り込んでクーラーのパワーが足りない。車のクーラーの効き具合にも注意です。

散歩中に熱中症になることは昔に比べるとずいぶん減りました。皆様の意識のおかげですね。

それでも油断すると危ないです。特に日が暮れたからと夕方に散歩をする場合、アスファルトからの輻射熱でペットさんのいる低い位置は高温になっていることが多いです。

必ずアスファルトに触れて熱くないことを確かめましょう。できるなら地面のそばにしゃがみこんで熱くないことを確かめましょう。

移動中はキャリーケースなどで移動していて、思わぬ高温になっていたりすることがあります。

昔は病院に来るときのうさぎさんなんかはたまに起こっていました。

 

ここ最近夏場の外気温が異常に高いことが多いので、思わぬ事故が起こる危険性があります。

留守にする際は日中の室内の温度変化がどうなっているかをしっかりと把握して出かけましょう。

命には変えられませんからクーラーを使ってください。

温度をよく聞かれますが、部屋の密封度によっても変わりますから26~24くらいにしておけばまぁ安全だと思います。

クールビズは動物の健康のために忘れましょう。クーラーが苦手な人は動物のために我慢しましょう^^

サーキュレーターや扇風機を併用して空気を回しておけば更に安心ですね。

電気代? ペットの健康、もしもの時の医療費に比べたら安いものです。

基本的に室内では熱い空気は上に、涼しい空気は下に行くのでペットさんがいる高さは涼しいことが多いです。

 

車の中にペットだけ置いて出かけない。ってのが大前提として、ほんの5分10分でもエンジンを切った状態だと、はっきり言って死にます。

動物は死にます。

温度によって変化したタンパク質は元には戻りません。熱によってダメージを受けた内臓は治せません。

ゆで卵は生卵には戻せないのです。

ガンガンにクーラーをかけて日陰に停める。これが出来なければペットを車内には置いていかないようにしてください。

 

散歩の際は日が出る前の早朝か、日が沈んで十分に時間がたった後に行くようにしてください。

必ずアスファルトに触れて動物のいる高さが暑くないことを確かめましょう。

出来る限り土や草が生えているコースを選んで照り返しなどのない場所を探しましょう。

激しい運動をさせると体温は上昇します。

ワンちゃんは基本的に呼吸でしか体温を下げられませんので、ハァハァいっているとどんどん体温が上がります。

特にチワワ、パグ、フレンチブルドックのような短頭種は注意が必要です。

ひどいと普通に呼吸してるだけで熱中症になります。

こまめな水分補給と、場合によっては水をかけながら蒸散熱で体温を下げましょう。

 

基礎疾患を持っている子では更に厳重な注意が必要です。

特に心臓病をお持ちの動物様は注意してください!

肥満も危険ですよー。筋トレしましょう!

 

気をつけていればほとんど防げる熱中症ですが、症状もお伝えしておきます。

軽度・・・軽度の熱中症なんてない! って思っているのですが、ここで対応できればなんとかなるかも、って症状は・・・

1.パンティング(呼吸数の増加)

2.よだれの増加

3.舌や目が充血している

4.心臓がバクバクしている

うーん、初期なのに恐ろしい症状です・・・

この症状が出て、すでに致命的な場合もありますから、やっぱり熱中症は絶対にかかっては行けない病気ですね。

すぐに水分補給をして、冷たすぎない水をかけて風を当てて体を冷やしましょう。

その際に冷やし過ぎも注意してください。冷やしすぎると震えが起きて体温が上がります。

そして病院へ!

 

進行すると

1.虚脱

2.下痢・嘔吐・震え

3・意識消失

4・呼吸促迫・呼吸困難

こうなったら何をやっても助けられない可能性がグンと高くなります。

 

熱中症は対症療法しかありません。

体温を下げて、輸液等で内蔵を守って回復を促す。

これしか出来ません。

ゆで卵になってしまっていれば、何をしてもダメです。

体温が下がって、一時意識が戻ることがあって、一瞬元気になりますが、その後酷い状態になって亡くなることも少なくありません。

どうか、飼い主様の注意で避けられる病気です。

お気をつけください。