「微生物が産生し、ほかの微生物の発育を阻害する物質」と定義される。広義には、「微生物が産生」したものを化学修飾したり人工的に合成された抗菌剤、腫瘍細胞のような「ほかの微生物」以外の細胞の増殖や機能を阻害する物質を含めることもある(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
言葉の定義的にはこんな感じですね。
正直、細かな学術的なことなんて上のウィキペディアを読んでもらえればわかります。
人間の病院でも動物病院でも処方されることが非常に多いと思うので耳にしたことありますよね。
現在世の中はこの抗生物質を取り巻く考え方が大きく変わっています。
耐性菌という言葉を聞いたことがありますよね?
文字通り、耐性を確認した菌です。
何に対しての耐性かというと、抗生物質耐性です。
つまり、薬が効かなくなっている菌が増えてきています。
その理由は、抗生物質の乱用、不適切な抗生物質の使用だと言われています。
抗生物質は細菌感染に対して適切に使用するべきなんですが、余り考えること無くたとえばウイルス疾患などにも使われてしまったりしている事があります。
詳しく知りたい方は化学療法(細菌)にも目を通してみるといいと思います。
一応断っておきますけど、Wikiだけ読んでブログ書いているわけじゃないですよ。一応これでも獣医師なので基礎勉強はもちろんしていますよ、ほんとですよ。わかりやすく表面を理解するのになかなか有益だなと思うのでWikiを乗せているだけです。(Wikiも軽く読んで良さそうってぐらいは見てますけど、書き換えられて正確性のない記事になってる可能性もあるので盲信は危険です)
とりあえず言いたいことは、耐性菌は非常に危険なんです。
なので、抗生物質は適正に運用しなければなりません。
動物の寿命は人間よりもだいぶ短いので、抗生物質を適正に使用して出来る限り早く病をコントロールすることは非常に有益だと思っています。
やっぱり細菌感染症において抗生物質というものは人類が作り出した叡智の結晶、非常に強力な武器になることは間違いありません。
何事も使用の仕方なんですよね。
感染症が起きた時にその原因菌を想像、もしくは培養などで確かめて適正に使用する。
そして抗生物質の効果をきちんと評価して使う。
使わずに済むような状況であれば他の手段を模索する。
これらの努力を行って出来る限り抗生物質の使用を減らしていきたい。でも、きちんと使うべきときには適正に使って早く切れよくしっかりと病気を治すということが大事ですね。
抗生物質が悪いんじゃないんです。
適正に使わなければいけないんです。本当にそこが大事なんです。
私は皮膚病が好きなので、どうしてもやや長期的な抗生物質を使用したりします。
抗生物質にも様々な種類があります。
それを原因菌に合わせて正しく使う事が寛容です。
抗生剤によっては特徴もあります。投与回数が大事な薬、投与濃度が大事な薬、これらの薬を獣医師の指示をきっちり守って使うことが何よりも大事です。
あげられない場合はすぐに獣医師に相談しましょう。
薬を出された最新予定日まで待たなくても電話一本で相談できますので、是非そうしてください。
薬を飲んで状態が落ちていっている場合も相談しましょう。
下痢をしたら相談しましょう。
嘔吐したら相談しましょう。
飲んでいてもどんどん悪くなるなら相談しましょう。
これらのことはしつこいぐらい言っても相談してくれないので、繰り返します。
相談しましょう。
獣医師はその動物の病気を予想して薬を出しますが、それまでの検査で引っかからないような病気が隠れている場合や、飲み薬では追いつかないような病態の場合だってあります。
その時に、おかしかったらすぐに連絡して欲しいというのは、本当にそう思っているからなので、お願いだから薬を飲ませたら一度吐いたから飲ませないで一週間とか二週間後にぐったりして来ないでください。
すぐにどうすればいいか獣医師に相談してください。本当に、ネットでーじゃないんです。ネットは貴方の目の前の動物に手を差し伸べられません。
時には有益な情報があるかも知れませんが、目の前の動物の状態を実際に見ていて変化に気がつけるのは飼い主様です。
そして、実際に動物に触れて治療するのは貴方の通っている動物病院の獣医師です。
親戚の通っている獣医師でもないですし、ネットの書き込みでもないです。
貴方のかかりつけの獣医師です。
本当にお願いします。
結局抗生物質と違うところに着地しましたね。
抗生物質は正しく使いましょう。