今年、あと4ヶ月しか無いんですね・・・

令和元年、時間が経つのは早いですね。

昨日ツイッターでこんなつぶやきをしました。

結構反響が多くて嬉しいです。

涼しくなると、もういいかな? と止めてしまいがちな予防についてお話します。

まずはじめはフィラリア。

ワンちゃんの予防と考えられていますが、ネコちゃんも予防したほうがいいです。

もともとワンちゃんの寄生虫なので感染が成立しにくいですが、感染が成立してしまうと・・・治療しても減少した寿命を元に戻せないという悲しい現実があります。

ワンちゃんはまだ、早く気がついて症状が出ていなければ、適切な治療によって駆虫することが可能です。

ネコちゃんは感染すると治療してもしなくても寿命が変わらないのです。

もちろん諸症状は抑える治療は必要になりますが・・・

怖いですね。

もう一点大事なことがあります。

フィラリア予防で最も大事なこと。

それは何でしょう?

1.8ヶ月以上薬を飲んでしっかりと薬を効かせること。

2.滴下タイプよりも飲ませるタイプで予防すること。

3.蚊が発生したらすぐに飲ませること。

・・・実はこれらのことは全然重要ではなありません。

フィラリア予防は蚊を見かけたら、そろそろ予防しないとなー病院行こ・・・、くらいでもOKです。ただ、一ヶ月以内ぐらいには来てください。

滴下タイプでも飲ませるタイプでもちゃんと予防できます。

薬を飲ませる期間は場所によって異なっており、長ければ必ずしもいいわけでは有りません。

フィラリアの予防でいちばん大事なことは、予防を辞める時に、蚊が完全に居なくなって最後に一度投薬をすること。です。

つまり、最後でいいなーって思って、その後に蚊を見かけたら、プラスもう一ヶ月分飲んでください。

この最後の一回の投薬が本当に大事です。

これを怠ると、今までの投薬が全て無駄になります。無駄ではないですが、結局感染してしまいます。

こう言わないと、え、じゃあ蚊がいなくなったら一度飲ませればいいの?って人が必ず現れるので・・・

フィラリア予防は、体内に侵入したミクロフィラリアという小虫を殺す薬です。

蚊に刺された時に侵入する小虫を一ヶ月に一度殺すことで、成虫となって心臓に寄生することを予防する方法なんです。

蚊のいるシーズンは毎月投薬して殺して、そして最後に刺された後に殺す。この2つを確実に行うことでフィラリア症という寄生虫による病気を予防するのです!

まとめます。

フィラリア予防は蚊がいなくなってから最後の投薬をしっかりすることが大事です。

ワンちゃんだけじゃなく、猫ちゃんも予防してあげましょう。

 

次、ノミ・マダニ予防。

いきなりまとめから、完全室内飼育でもノミ・マダニ予防はしたほうがいいですよ!

一度、家に侵入されると大変ですから・・・

予防を行っていないネコちゃんとかワンちゃんっていう栄養供給する場所がなければ増えませんから良いのですが・・・

部屋中のカーペットやら人形やらクッションやら全て洗ってバルサンやってと大騒ぎです。

ベッドとかにもいるかも知れないですし、人間にも赤い斑点が出て痒いとか、そもそもノミ糞だらけの空間で生活するのは・・・

そんな未来が訪れないようにするためには、予防をしましょう。

儲けるためになんて言ってません、儲けにならないとも言いませんが、予防できる病気なんて予防したほうが良いに決まってます。

私は何度か言いましたが、病気になったり、家でノミが大発生してからのほうがお金にはなります。

酷いことを言えば、予防なんて月に2000円前後程度ですが、ノミが寄生したりフィラリアが寄生して状態が悪ければ数万から数十万になることも有り得ます。

獣医師はお金のために予防を勧めているという人は、はっきり言って馬鹿です。

お金のためだったら予防できる病気にさせて治療したほうがいいです。

動物が苦しむことがわかっていても予防をちゃんと勧めないほうが金になります。

我々が予防をすすめる理由は、無駄に苦しむ動物を救ってあげたいからです。

避妊去勢手術だってそうです。

やらないで高齢になって病気が発症して状態の悪い時に手術したほうが、金だけを見れば圧倒的にかかります。

なぜ、避妊と去勢手術が異常なほど安いのか?

それは将来的にそういった事になって苦しむ動物を事前に救う方法があることを知っているからです。

 

どこのどいつがつけたのかわかりませんが、獣医師が金に汚いってイメージは何なんでしょうね?

治療費が高いとか言われますけど、3割負担の人の医療費と比べてるんですかね?

3割と10割を比べてるものおかしいですが、やっていることは人の医療と、もちろん超高度な例外は除外してほしいですが、人の医療と同じようなことをやっているんですよ・・・

道具だってほとんど一緒だし、使っている薬もほとんど一緒、言葉が通じない動物を診療して、治療して・・・

はっきり言いますが、獣医が儲かるは明確な嘘です。

6年間大学に通って、国家資格を取得して、この仕事量で、この責任で、この収入。

ありえませんよ。

獣医師はみんな変態で責任感が強いから、みんな動物や人間の食の安全を守るために必死に働いている。

みなさんと何ら変わり有りませんから。ズルもして無ければ、どちらかと言えば社会的な地位も高くなく(正直自分はこの点はどうでもいいのですが)ブラック企業も真っ青な労働形態、日々の診療に必要な勉強量や技術の習得などは常に刷新されて山積み、休みの日だろうが夜中だろうが、入院患者の関係で休むことも出来ず、人を雇うにも重労働低収入と業界ではすっかりバレバレになって不人気・・・

高い志をもってこの世界に飛び込んだら理不尽な要求とキツイ労働に疲弊して鬱になったり、命を自ら落としてしまったり、突然死してしまったり・・・

ちょっと成功すれば金儲けだなんだと言われ・・・

 

止めましょう。マイナスなことを書いていたり口に出しても気持ちよくない。

愚痴はいけない。愚痴は。

でも、素敵な、本当にありがたい仕事であることも絶対的な事実なんです。

ありがとう。って言ってもらえる時もあります。

かわいいワンちゃんやネコちゃんとたくさん触れ合う機会があります。

悲しいこともありますが、本当にやりがいのある素晴らしい仕事です。

どうか、嘘を元にいじめないであげてください。

 

何の話だ・・・

 

獣医師は飼い主様の敵じゃありません。

命削って頑張っています。

これからもよろしくおねがいします。