にゃんこがなりやすい疾患

第一位 消化器疾患

第二位 泌尿器疾患

第三位 皮膚疾患(外耳含む)

 

第二回は猫さんに多い病気とそのサインでございます。

猫さんは病気や体調不良を表に出さずに隠しがちなので、なかなか体調の変化に気がつくのが難しいと言われています。

基本的なお話として、食事量、飲水量、体重、便の状態、尿の状態・量、体型・被毛の変化などを日常的に気をつけていると変化に気が付きやすいです。

特に体重、飲水量などは注意していきましょう。

それでは始めていきましょう。

 

第三位 皮膚疾患(外耳を含む)

 

ワンちゃんは細菌感染系の皮膚病が多いのですが、

猫さんは寄生虫・アレルギー・真菌この3つに注意が必要です。

よく出る臨床症状としては、

痒がる

プツプツと赤い斑点が出る

毛が抜ける(小さな範囲での場合と大きな範囲の場合があります)

などがあります。

いつものグルーミングに比べてめっちゃ同じところをずーっと舐めていたり、後ろ足でバリバリ掻いている。

耳やお腹などに発赤を認める。

円形脱毛や、広範囲の脱毛が起きる。

猫さんではこのような形で病気のサインに気がつくことが多いです。

寄生虫と書きましたが、蚊などの刺す虫に喰われて、アレルギー症状で耳や眼の上あたりの皮膚に病変が出来ることがあります。

ノミアレルギーも似た感じで出ます。

環境や食物アレルギーの場合、痒さから全身をよく舐めて脱毛が起きたりします。

特に下腹部あたりをずーーーーっと舐めてるなんかは注意です。

一箇所をしつこく舐めて円形の小さめな脱毛が起きたり、舐められないはずの頭とかに小さい範囲の脱毛が起きると真菌症を疑います。

これらの症状を見かけたら、出来る限り早く動物病院へ連れて行ってあげてください。

 

第二位 泌尿器疾患

コレが一位だと思ってました・・・

猫さんに多いおしっこ周りの病気が第二位ですね。

サインとしては飲水量や尿量が増えたり、細かなおしっこをたくさんしたり、いつものトイレとは違う場所でおしっこをしてしまったり、時に血尿なんかを認めることがあります。

腎不全は高齢の猫さんでは本当に多い病気で、定期的な献身などで出来る限り早くその徴候を捉えて早めのアプローチをすることでいい状態を維持する努力が大事です。

一度失ってしまった腎機能は回復はしません。残った腎臓に頑張ってもらうしかなくなるので、出来る限り機能を保った状態で見つけたいですね。

ただ、うまく隠すんですよ・・・全機能の7割を失ってはじめて目立った症状を出すと言われています。

早期発見には尿検査や飲水量の把握、複数の血液検査の時系列的変化に気がつくなどがあります。

腎臓から下がって膀胱のトラブルも多いです。

猫さんの場合、細菌感染も有るのですが、体質的な尿石症や、ストレス性膀胱炎と考えられる特発性膀胱炎などもあります。

細菌感染から膀胱炎になって、尿石が出来る場合もあって、鶏が先か卵が先か・・・みたいな話になりますが、しっかりと尿検査で細菌の有無、処方食などの治療による治療反応を見ながら進めていきます。

男の子の場合、まったく尿が出せないと命に関わる緊急疾患の可能性もありますので、ぜひすぐに動物病院へ行ってください。

 

第三位 消化器疾患

なんだかんだ、嘔吐下痢は多いんですね。

気がつくサインはわかりやすいですね。

便がゆるくなったり、吐いたりします。

猫さんはグルーミング、自分の体をよく舐めて整えるので、毛玉による嘔吐も起きます。

日々のブラッシングや毛玉を便に流しやすくするサプリメントなどを利用して改善するなら毛玉由来の嘔吐の可能性があります。

もちろんそれ以外の原因の場合もありますのできちんと病院へ行った上で判断しましょう。

週に1・2回以上吐く場合は病院に相談しましょう。

下痢の場合猫さんでは寄生虫は見落とせません。多いです。

コクシジウムがいると生活環境を大きく変える必要もあるので注意が必要です。

多頭飼育の場合、全員を治療しないと治らなかったりと大変になります。

うんちのトラブルの場合は動物病院へ行く時にうんちを持ってきてもらえるととても助かります。

その場合は新鮮なうんちを持ってきてください。

猫さんもワンちゃんもですが、食事を急に変えると下痢になることがあります。

コレを防ぐためには元の食事9:新しい食事1くらいからはじめて毎日少しづつ新しい食事に慣らしていくと防ぐことが出来ます。

もしそういう手順を踏んでもお腹がゆるい場合は、新しい食事が合わない可能性もありますので、再考が必要です。

 

二回に分けてお話したわんちゃんとねこちゃんによく見られる病気とそのサイン。

少しでも良い情報を持ち帰っていただけたのなら幸いです。

 

ではまた!