動物にも人間と同じくたくさんの病気があります。
「犬も、膵炎になるんですね・・・」
「猫もガンになったりするんですね・・・」
たまに動物は人間と同じように病気にはならないとお考えの方がいらっしゃいますが、残念ながら、人間がかかる病気は基本的に動物もなると思っていただいたほうが良いです。
うつ病みたいな精神疾患も存在しますからね・・・
そして、病気の治療には様々な薬を使います。
はじめに言ってしまいますが、薬は病気を治すものですが、毒を病気が治せる用量で使っているだけです。
使い方を謝れば、有害なものになります。
毒も薬も紙一重なんです。
では、毒を薬にするためには何が必要でしょうか?
それは、適切な症例に、適切なタイミングで、適切な用量で用いる。これにつきます。
薬を処方したとき、第一声が・・・
「副作用」
な患者さんが増えた気がします。
心配なんですよね。わかります。
しかし、すべての薬は副作用が存在します。
副作用が存在しない薬は主作用が存在しない薬だけです。
極論的なお話になりますが、皆さん『水』を飲みますよね?
どうしてですか?
生きていく上で必要だからです。
では、『水』を飲みすぎると副作用として死にますが、水の副作用を気にして水を飲みませんか?
そんな事ありませんよね。必要だから、必要な分を飲みますよね?
『酸素』でお話しても良いかもしれません。
もちろん、極論的な適切ではないたとえ話なので、微妙に正しくはないのですが、なんとなく理解はしやすいのではないでしょうか。
我々獣医師は、様々な病気に対して、主作用を求めて薬をお出しします。
もちろん副作用のことも考慮しております。
薬を出された時に、まず副作用から考えるのはナンセンスだと思っています。
もちろん、気をつけるべきことを知っておくことは大事ですし、その説明は必ず行います。
また極論になってしまいますが、どんな薬でもアレルギーを含めて、「合わない」ことがあります。
投薬を開始して、おかしいと思ったら是非獣医師に相談してください。
ですが、副作用を過剰に恐れて、勝手に投薬させなかったりするのは止めてほしいです。
動物は敏感なので薬を吐いてしまうこともよくあります。
そうした時に、それを副作用と決めつけて、連絡せずに投薬をせずに、予定の再診日に、薬を飲ませなかったと言って連れて行くのは止めましょう。
吐いてしまったのですが、と動物病院に伝えて、指示を仰いで下さい。
吐くのに飲ませ続けるのも止めてください・・・
自己判断をしないでください。
お気軽に獣医師に、動物病院に相談しましょう。
ネットの情報や週刊誌の情報やとんでも健康本、嘘の情報に踊らされないように、いっぱい獣医師とお話してください。
よろしくおねがいします。
ではまた!