基本を省みるためにも改めてブログに書いてアウトプットしたいと思います。
話すという行為は毎日行われます。
特に獣医師という職業をしていると、1日話すことが無い日は、全く無いと言ってもいいでしょう。
そもそも話すという行為の目的を理解するところから始めないといけません。
話すという行為は、
自分の心の中に湧き出た想いを、
言語化して、
声という形で外部に発して、
相手に自分の想いを届けるための手段です。
つまり、話すことの根源は自分の想いです。
自分の中に生まれた想いをきちんと見つめて、
丁寧に言語化して、
相手に届ける。
この想いがマインドと呼ばれるものです。
まず、マインドが有ることをきちんと自分自身で感じることが何よりも大事です。
次が話すことが、相手へのプレゼントになっていることの重要性です。
自分の想いを自分勝手な言葉で相手に適当に投げつけていても、
話していることは伝わりません。
自分の想いと向き合っていないのに、美辞麗句を並べ立てて話しても、同じように伝わりません。
正論とか綺麗事を言っているのに、全然心に響かない人っていませんか?
そういう人は、自分自身で話したくもないことをテクニックを使って話しているから、響かないのです。
自分のマインドと向き合って、そのマインドをどうやったら相手に正しく受け取ってもらえるのかを考えて話す。
これが、相手に心の矢印を向けて話すというスタンスです。
マインドと心の矢印、この2つをきちんと意識して話していれば、たとえテクニックが拙くても、言葉が足らなくても、心に響く話になります。
もちろん相手に伝えやすくするために、テクニックを使ったり、話の構成を考えるのは、まさに心の矢印が相手を向いている状態なので、大事です。
自分勝手で独りよがりなマインドだけが上滑りしてしまうような話し方は、それはそれで相手のことを考えずに自分のことしか考えていないからです。
たとえば私の仕事の話。
病気の説明をする時に、複雑な病気の原因や病態をそのまま伝えたら、相手は受け取れません。
どうしたら相手が理解してくれて、納得してもらえるか、自分の伝えたいことは何かに想いを馳せます。
自分の伝えたいこと、マインドをきちんと形にしてから、
次にどのようにそのマインドを加工すれば、相手が受け取りやすいかを考えます。
初対面の相手に、手編みのマフラーを渡したら、重くてひかれますよね。
自分と相手の状況立場を考えて、最適の大きさパッケージングで言葉をプレゼントする。
そういう意識で話す内容を決めていきます。
原稿的なコンテンツと、技法的なデリバリーによってマインドを相手にプレゼントする。
それが、話す、ということなんです。
当たり前に行っている話すという行為。
当たり前に行っているからこそ、それがどういった物かに気がつけなくなっているし、
正しく話すというものがどういうものかという教育を我々は受けてきていません。
生きていればこれから先もたくさんの時間を話すという手段を使います。
話すということと向き合うことは、必ず人生を変えてくれると信じて、私はこれからも「話す」事を大事にしていきます。
ではまた!