春が近づいてきている感じがしますね。

しかし、この寒暖差、そして不安定な天候は、人間にも、ペットにも影響を与えてきます。

人間はわかりますよね、まぁ、風邪ひきやすくなります。

温かいだろうと薄着で出かけたら肌寒かったり、寒いだろうと厚着をしてきたら暖かくて汗ばんだり。

快晴だったり、低気圧どーんときたり。

振り回されますよね……

 

ペットも同じです。

特に気圧変動で体調を崩す子は思っているより多いですね。

特に胃腸関連に出ることが多いです。

吐いちゃったり、下痢したり、食欲が落ちてしまったり。

寒暖差は心臓病を持つ子は注意が必要です。

高齢動物の場合、隠れていた体調不良が表に出てきやすくなったりします。

おかしいな? と感じたら、出来る限り早くかかりつけの動物病院で診てもらうようにしてください。

 

そう言えば、もうすぐ春ということでもう一つの話題もお話しましょう。

春になると予防を色々とはじめられる方が多いと思います。

狂犬病に混合ワクチン、ノミダニ予防に、そして、フィラリア予防。

今回お話するのは、ネットで販売される予防薬についてです。

 

EPA(米国環境保護局)が注意喚起をしています。

インターネット上での駆虫薬などの偽物の危険性について

リンク先は直訳されるので少し文章がおかしくなるかも知れませんが、

インターネット上で販売されるフィラリアやノミ・ダニの予防薬に偽物があることが確認されていること、

それらの製品を使うことでペットに危険がある可能性、

こういった物を利用しないように呼びかけています。

 

たまにあるんですが、Amazonやペットショップで買った商品の相談を動物病院に持ち込むこと・・・

まぁ、良いんですけど、やっていることはAmazonやイオンで買った商品の説明を家に近い商店でするようなものですよ・・・

はっきり言ってしまえば、本当は答えようがないんですよ、答える責任もないし。

他所で買ったものが本当に本物なのかわかんないですし、中身が薄められてても、本当は薬が入っていなかったり、中身を入れ替えられて粗悪品になっていても、わからないですから・・・

自分のところで出しているものは、買っているところもしっかりしているし、自分自身である程度責任を持って販売しているので、入れ替えたり、薄めて出したり、薬が入っていなかったりは、可能性としては低いです。製造元で問題があった場合は直ぐに連絡が来てフォローもします。そこまでも含めて対面で販売しています。

狂犬病を生理食塩水で薄めてうったり、本来能書には1mlを打つように書かれているのを0.7mlで打ったり0.5mlで打ったりしていないとはっきり言えます。

大きなサイズのフロン○ラインプラスを注射器でわけて小さい子に使ったりもしていないとはっきり言えます。

それは、自分がそういった事をしていないからです。

ですが、他所の病院のことは知りませんし、Amazonや楽天で、診療すること無く無責任にばらまいている予防薬や処方食の相談は、あまり期待しないでくださいね。

販売元に相談してくださいね。

セブンイレブンで買った商品をローソンに質問しないのと同じです。

動物病院の獣医師は皆さん優しい人が多いし、ぺっとのためだからとお話してくれる人が多いと思いますが、ちょっとだけ、自分がなにをやっているのか想像力を働かせていただけると、お互いに幸せになると思います。

かかりつけの動物病院を大事にして長く続けてほしいともし思っていらっしゃるなら、予防や処方食などはかかりつけの動物病院でしっかりとやってあげてください。

使い分けるのも結構ですが、いざという時の印象は変わってしまうことは覚悟してください。

私は基本的に気にしない方ですが、文句を言われるとイラッ!! とします。

せめて他の病院の文句を全く関係ない私にぶつけるような事はおやめください。

知らんがな! としか思いませんので。

ただ、当院で予防をしっかりやってくださる方がお困りの時は、たぶんいつも以上に一生懸命になります。

普段から私や病院を応援してくれる人に一生懸命になる、これは当然です。人間ですから。

もちろん、そうでなくても手は抜きません。

ただ、一生懸命やるでしょうね。人間ですから。

 

そういう事です。

 

獣医師も動物病院で働くスタッフも人間です。

感情がある生きている人間です。

おんなじ人間なんです。

自分がされたらどう思うか、お互い様だなって思うことがきっと人に優しく出来る社会には大事なんだと思います。

 

ではまた!