有る点においては、新型コロナウイルスよりも恐ろしい病気に注意が必要な時期になってきました。

ダニを媒介して人間と、猫に重い症状を引き起こす病気・・・

 

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

 

いまのところ関東圏内での発症は起きてはいません、西の方の病気ですが!

野生動物を介して、SFTSウイルスを持つダニがどの程度全国に広がっているのかはわかっていません。

ただ、野生動物におけるSFTS抗体、SFTSウイルスと接触を持った可能性を示唆する数値は、全国的に一定の高さがあり、全国に蔓延している可能性は示唆されています。

基本的に治療方法はありません。対症療法、出ている症状に対して治療をするしか無いです。

ワクチンも存在していません。

そして、死亡率も高いです。10~30%ぐらいと言われています。

 

動物の話をすると、野良猫や外に出る猫さんには要注意です。

感染している猫さんから人間にうつります。

ぐったりしている野良猫を保護して、噛まれたり引っかかれて感染、なんて可能性もあります。

唾液や血液などを介しても感染する可能性があるために、治療が非常に危険が伴う可能性があります。

獣医師や看護師がそういった動物の治療中に感染して発症した事例も起こってしまっています。

そういった理由から、発生地帯での野良猫の治療をうかつに出来ない、

保護する人間もきちんとしたSFTSに対する知識を持つことが何より重要になります。

 

一つの対策としては、山やダニが多く存在しそうなエリアへの立ち入りをしない。

猫を室内飼育にして、ダニの予防をしっかりとする。

ワンちゃんを飼われている方も、ダニを家の中や人間の生活圏内に入れないためにダニ予防を徹底するなどの方法が考えられます。

 

本当に恐ろしい病気で、動物医療に携わる人間からすれば非常に強い危機感を覚えています。

新型コロナウイルスよりも恐ろしいと個人的には思っています。

 

どうか、ダニ予防はしっかりとなさってください。

山やヤブ、草むらに動物をできれば突っ込ませない、させるなら最低限は予防をお願いします。

外でぐったりしている猫さんにうかつに手を出さず、しっかりとした対策をしてください。

人間が山に入る際にも、きちんとしたダニ対策を行うようにしてください。

 

正しい知識を手に入れて、正しく怖がって、正しい対策をしましょう。

 

ではまた!