SNSや、雑誌などに踊る、
儲けのため
って言葉。
大抵はマイナスなイメージで使われています。
でも、商売を儲けのためにやらないで、どうするの? って思います。
儲けをしっかりと出さなければ、継続できませんよ?
スタッフの給与だって、治療に使う薬だって、検査する機械だって、儲けが有るから維持できるし、より良いものを導入できるんです。
動物病院は、自由診療です。
各動物病院が、自らが行う処置などの値段を自由に決められます。
値段って、何だと思いますか?
値段は、価値です。
1万円の機械で調べる検査と、10万円の機械で調べる検査、値段は当然違います。
高ければいいというわけではありません。
もちろん必要の無い過剰な検査を積み上げて高額請求することは、儲けのためと責められて然るべきかもしれません。
獣医師が、過剰であると自覚しながら行っていれば、です。
しかし、安いのには安い理由が有るし、高いのには高い理由があるのです。
例えば我々の業界は、今風に言えば糞ブラック企業が比較的珍しくないです。
減っては来ましたが、労働基準法や、最低賃金なんてクソ喰らえ、
休みの日も勉強のために仕事したり、夜中も手術で呼び出されたり、重篤な子を監視したり。
長時間労働は当たり前、休日があったらラッキー、勉強のための本も自費、セミナー参加も自費で有給を使わされて参加、サービス残業は当たり前、ミスをすれば怒鳴りつけられ蹴っ飛ばされる。
上司からだけでなく、飼い主からも罵倒され、犬に噛まれ猫に引っかかれ、夏のTシャツでは傷跡にドン引かれる・・・
獣医師も、看護師も、トリマーも、長時間労働、低賃金が当たり前です。
コレに加えて、新規の検査機器や勉強のための本やセミナー参加費を削ってコストをかけない。
その結果が、安い評判のいい病院です。(偏見)
日本人は、安いことを絶対正義と考えがちですよね。
マネーリテラシーが低い。お金についての勉強を卑しいと考えたりします。
非常に大事なんですけどね。
儲かりませんからね獣医師は、同じ苦労をするなら、他の仕事のほうが遥かに稼げます。
獣医師や動物病院で働くスタッフは、結構本気で、動物が好きだったり、病気を治してあげたいと一生懸命働いています。
大前提なんです。
ところが、最近、その大前提をないがしろにして、最初から疑ってかかったり、それこそ儲けのためとか疑心的な立ち位置で診療に来る飼い主さんが過去に比べて増えた気がします。
インターネット上に、そういった物を煽る文章も多く見られます。
スペシャルな特殊な一例をまるで動物病院全体のように分母を広げて話す輩が、なんとまぁ多いことか・・・
そういった情報に触れた飼い主様と、動物病院が、はじめからまるっきり無駄な対立構造が生じているという、本当に無駄以外の何物でもない状態が存在しています。
私が、色々なところで情報発信をしている最大の理由は、
この無駄な対立構造をなんとかしたい。
何の意味もないこの対立をほぐすというまぁ無駄な作業を、臨床の現場で、きっついきっつい臨床現場で必至に働いている獣医師、看護師、トリマー、その他スタッフから取り除きたい。
飼い主さんが
獣医師や動物病院スタッフを
信用、信頼して診療を受けることが出来て。
獣医師や動物病院スタッフが
その想いに答えるために自らの力を全力で奮って、
誇りを持って仕事ができるような世界に変えたい。
それが、私の夢です。
これからも、役に立つ情報を広めて、この夢を叶えるためにがんばります!
ではまた!