世の中には、悪意よりも恐ろしいものがあります。

それが、善意です。

なーんて言葉があります。

本人は良かれと思ってやっていることが、本当はとても危険なことであったりする。

でも、根本は善意なので、避けづらく、止めにくい・・・

止めようものなら、こっちは親切でやっているのに、失礼な!

と、怒られるかもしれません。

悪意であれば、強い力で拒絶したり、守ったり出来ます。

しかし、善意は、防げません・・・

怖いんです。

 

ペットにおける善意から来る問題行動を、善意の虐待と言ったりします。

 

とってもわかりやすい例は、犬のノーリードです。

本人は犬のために良かれと思ってやっていますが、実際には犬を危険にさらしています。

もちろん、場所や状況にもよりますが、いちいちそんなことを説明しなくても理解してもらえると信じています。

人混みの中、ノーリードの小型犬が歩いている。

飼い主はわんこのためと考えて行っている。

でも、実際には動物を危険にさらしている、虐待行為です。

 

他にも怖い話があります。

テレビ番組で、水をたくさん飲むと健康に良いとやったいたのを見た人が、

ある日調子の悪そうなワンちゃんを連れた飼い主さんにこういいます。

 

「お水をたくさん飲むと、健康に良いらしいよ」

 

その言葉を信じた飼い主様は、たくさんのお水を与えるようになりました。

結果、ワンちゃんは、肺水腫を起こして亡くなりました。

体調が悪い理由は、心不全だったのです。

 

こんなことも、現実で起こりえます。

アドバイスした人は、決してそのわんこに死んでほしかったわけではありません。

むしろ元気になってほしいという善意からアドバイスをしたのです。

飼い主さんだってそうで、元気になってほしくて、お水をたくさんあげたんです。

 

この例でわかるように、情報は時に毒になります。

手に入る情報は、本当に全ての人に当てはまるのか?

そして、目の前のペットに当てはまるのか?

そもそも、その情報は正しいのか?

他人に安易に勧める前に、多くのことを考えなければいけません。

情報を受け取ったときも、よく考えなければいけません。

 

悩んだ時は、是非、かかりつけの動物病院で相談してください。

不安なら複数の病院に訪ねてもいいと思います。

本当に効果のある方法は、多くの病院で行われています。

極小数の限られたところでしか行われない治療は、決して特定の人しか知らない特殊で最高な方法ではなく、効能が不確かな方法です。

貴方が、本当にペットのことを大切に思うのであれば、つねに視野は広く持ちましょう。

冷静に考えましょう。

陰謀もありません、いい方法であれば、ちゃんと広がります。

良かれと思って、とんでもない方法を広めないでください。

その方法が、本当にペットに合うのかは、専門家であるかかりつけの先生や、動物を助けるために日々努力を続けている動物医療の専門家にご相談ください。

どうか、お願いいたします。

 

ではまた!