今回は、ご自宅でペットをシャンプーする時に起きがちなピットフォール(横文字だとかっこいいですね)についてお話します。

気をつけるべき点ですね。

1.シャンプー前にしっかりとブラッシング

2.お湯の温度に注意

3.シャンプー剤を直接かけない

4.洗い流しはしっかりと

5.タオルドライをしっかりと

6.ドライヤーの使い方

7.乾燥後の保湿

 

深堀りしなくても、タイトルで理解できそうですが、一つ一つご説明いたします。

 

1.シャンプー前にしっかりとブラッシング

犬種にもよりますが、

毛玉が存在している状態で水を掛ける行為はNGです。

きちんとブラッシングをして、

毛の根元から立たせてあげると、

シャンプー自体も楽になるし、

シャンプーがしっかりと毛全体に行き渡り、

シャンプー効果を最大限にします。

余分な下毛をしっかりと取ってあげることで、仕上がりも変わります。

ピンブラシや獣毛ブラシを使ったり、ファーミネーターという下毛に対するブラシを用いて、

引っかかりが無くなるまで全身をブラッシングしてあげましょう。

 

2.お湯の温度に注意

人間が浴びるくらいのシャワーの温度で動物を洗われている方がいらっしゃるかもしれませんが、

ぬるくしてあげてください。

35度あたりが良いと思います。

極端に低いのも、シャンプー剤が上手く溶けなかったり寒さから震えが出てしまったりします。

真夏に外でやるなら気持ちいいかもしれませんが、

ぬるま湯で、全身をしっかりと濡らしてあげてください。

 

3.シャンプー剤を直接かけない

全身をしっかりと濡らしたら、シャンプー剤を用いて洗浄をしていきますが、

このとき、シャンプーの原液を動物の背中にダバーっとやって泡立てますよね。

これ、止めましょうか。

100円ショップで良いので洗顔スポンジを買いましょう。

桶にシャンプーとぬるま湯を2~3:1位入れて、洗顔スポンジで泡立てます。

そしてその泡でペットさんを包んでいきながら毛と皮膚に行き渡るようにマッサージをしていきましょう。

原液が直接皮膚に付くと、やや刺激性が高い場合があります。

シャンプーの薬剤濃度が全体に均一に広がらないために、

望んでいた効果が得られない可能性もあります。

もこもこシャンプー法なら、こういった不利益は起きません。

結構洗い上がりも変わりますので、是非やってみてください。

 

4.洗い流しはしっかりと

シャンプー剤で全身を包み込んだら、マッサージをしながら10分ほど、

シャンプー剤を全身にしっかりと浸透させます。

そして、洗い流します。

この洗い流しは、毛の根元から皮膚、しっかりと落とす意識を持ってください。

シャンプー剤の流し残しは、皮膚に有害です。

しっかりとやる意識をもってください。

場合によっては、この後に保湿剤をぬるま湯に入れてかけてあげたりしても良いですね。

よく、シャンプーのいい香りがする。って表現したりしますが、

あまりに強い匂いは、きちんと流せていない可能性もありますし、

ペットさんも、ちょっと不愉快かもしれません。

香り残しのやりすぎは、注意です。

シャンプーを流すのは、しっかりと、お願いします。

 

おまけ(大事なことですが)

シャンプー後は、ペットのお耳をケアするものでお耳掃除をお願いします。

水が入っていると外耳炎の原因となります。

シャンプー前ではなく、シャンプー後に耳掃除です。

また、目にシャンプー剤が残留すると結膜炎の原因となります。

気をつけてください。

 

5.タオルドライをしっかりと

洗い終わったら、まずはタオルドライです。

速乾タオルなんかもペットショップで売られています。

あれ、便利なので一度お試しいただくと良いと思います。

しっかりとタオルドライを行ってドライヤーで仕上げる。

それくらいの感覚で、タオルドライを行うと、

結果として乾燥が楽になります。

速乾タオルは、濡れたら絞るとまたふけるので、

タオル枚数をケチってちゃんと拭けていないことを防げます。

 

 

6.ドライヤーの使い方

最後の仕上げにドライヤー、温度に気をつけましょう。

自分の手に当てて、温かい、くらいの風になる距離まで話しましょう。

しっかりとタオルドライを行うと、冷風でも良いかもしれません。

毛の根元がちゃんと湿っていないくらいまで乾かしますが、

乾かさせすぎもいけません。

特に温風で乾燥させるまで乾かしてしまうと、

皮膚へのダメージが大きいです。

結構難しいのですが、湿ってはいないけど、乾燥していない。

そんな仕上がりを目指してください。

脇やお腹、お尻そして足先はけっこう大変ですが、頑張りましょう!

この時にブラシを用いるとしっかりと毛が分けられて乾かしやすいです。

ちょっと調べたら面白いものがありました。

楽なのかもしれませんね。

 

7.乾燥後の保湿

全てを終えたら、保湿スプレーなどの保湿系のケアをしてあげることをおすすめします。

シャンプーの種類によっては保湿剤などが入っているとされたものも多いですが、

仕上げにもうひと手間書けることが、スキンケアには大事です。

洗顔後の化粧水や乳液、お風呂の後のボディバターみたいな感じで、

ペットのスキンケアをしてあげてください。

いろいろな製品がありますが、

当院ではおすすめの物がありますので、

興味がある方は相談してください。

 

どうでしたか?

結構シャンプーも気をつけることが多いです。

トリミングショップなどでは、これらの注意点に留意しながらプロが仕上げてくれます。

自分でやるのは大変だと言う場合は、プロに任せてみましょう。

 

ペットのスキンケアになると長文になる獣医師でした。

 

ではまた!