職場に到着すると、まずは入院している動物や、お預かりしている動物の状態を確かめます。

必要な検査が有れば行い、処置が有れば行います。

検査結果から治療計画を考えて、指示し、実行します。

これらを診療時間前になんとかどうにか終わらせます。

診療時間が始まったら外来診療です。

毎日、どんな要件でいらっしゃるかわからない症例を、その場で思考し、

必要な検査を考え、提示して、実行し、検査結果を踏まえて病気を予想し、説明し、治療の選択肢を提示し、実行します。

内服で治療できるのか、入院して治療が必要なのか、特殊な検査が必要なのか、手術が必要なのか、

様々な選択肢を考えて、正確に飼い主様にお話して、選択していかなければいけません。

もちろん処置を行う手技も大切です。

一症例として同じものはありません。

動物は、一個体一個体全て異なります。

犬種、性別、年齢、生活環境、飼育者、それら全てを考慮して様々な判断をし続けます。

次から次へと外来は訪れます。

その全てに、判断の連続と、実働を求められ続けます。

午前の診療を終えれば、お預かりして行う検査や、手術を行っていきます。

隙間を見つけて食事を流し込んだりします。

午前の診療で不明点が出れば、資料を探し、対策を練ります。

ようやく腰掛けられる。そんな時もあります。

忙しい病院なら、日常です。

そして、それらをこなしていると、午後の診療が開始されます。

午前と同じ様に、未知の外来を思考し、行動し、対話を繰り返します。

午後の診療を終えたら、その日一日の診療の問題点がないかを総ざらいします。

入院や預かりの子がいれば、必要な処置を行っていきます。

場合によっては夜に手術をしたり、病院に宿泊して状態を見ることもあります。

夜の食事を取ることが遅くなることは珍しくもありません。

 

(ここからは私のパターン)

ようやく仕事を終えて家に帰ると、魂の回復時間です。

子供はもう寝る時間。

溜まっている本を読んだり、漫画を読んだりアニメを見たりゲームをしたり、

そしてなんと言っても神の水を飲みます。

日々の不安、将来への不安、現状への不安、全て神の水がぼやかしてくれます。

そして、風呂に入って寝る。

 

だいたいこんな感じが、週に1日の休み以外続きます。

休診日、入院がいれば普通に仕事です。

外来が来ない仕事の日です。

お預かりが全くいなければ、お役所や銀行仕事を行います。

 

院長なんて、そんな感じです。

一年で連休はほとんどセミナーや学会です。

正月の休みは親戚巡りです。

入院がいたらずっと仕事です。

 

獣医師ってそんな感じです。

 

従業員は違いますよ。

働き方改革、残業もさせられません。

週休完全2日、8時間労働です。

 

経営者は、違います。

 

人は増やせません。

人件費が出ません。

 

獣医師ってこんな感じです。

 

ではまた。