私自身が最近考えていることをブログに書きたいなと思ったのですが、

話が長くなりそうなのと、

しっかりと丁寧に話さなければ誤解を生じそうな内容なので、

しばらく連載でお話したいと思います。

私が話したいこと、

それは

 

飼い主様が

専門家にならなくても、

ペットは幸せになれます

 

ということです。

こんなことを最初に言わなければいけない今の社会がすごく嫌なんですが、

私は

徹頭徹尾、

飼い主様をバカにしたり、

下に見たりする意図はありません。

勝手に私の考えを捏造して、勝手に怒ったりしないでくださいね。

 

タイトルで分かる通り、

飼い主様は、飼い主様のままで、ペットは幸せになれますよ。

という話なんですが、

なぜ、私がこんなことを強く感じたか、

それはYoutubeなどをやっている理由の一つでも有るんですが、

獣医師と飼い主様が、

本当に無駄な対立が存在するなって思っているんですね。

お互いにペットのことを思っているのに、

すれ違い、

誤解、

そういった事によって、激しく対立することが有る。

私はそれが、本当に嫌で、

できれば自分がそういった問題が生じない手伝いができないか?

そう考えて、情報発信を積極的に行っています。

TwitterやYoutubeもその一環です。

 

そして、最近、その理由の一つを強く感じました。

 

そのきっかけは、

新型コロナウイルス感染症です。

 

連日テレビを賑やかせ、

インターネット上でも、

様々な情報が飛び交っています。

そこで、非常に疑問に思ったんです。

 

どうして素人(コメンテーター)が、

偉そうに、

専門家に向かって、

的はずれなことを、

大きな声で、

言ってるんだろう?

 

そして、専門家とよばれている人でも、これだけ大きく意見が異なり、

中には自分の利益を誘導するために、

本来であれば病気と共に戦う仲間である専門家を攻撃していたり、

もう、無茶苦茶だよ・・・って光景を毎日見続けています。

今も、そういったものを見させられています。

そして、

巷にも、

素人なのに訳知り顔で専門家に薄っぺらく的はずれな根拠で、

汚い言葉を浴びせる、SNSでよく見る光景です・・・

 

私、思ったんです。

ああ、素人に変な薄っぺらいそれっぽい知識をもたせるのは、

むしろ害悪なんだな・・・

って。

 

そして、獣医療、この場においても同じだな。

専門家である獣医師が、専門的な教育、訓練を受けて、

日常の診療や治療でアウトプットを重ね、

本を読み、講義を受けて、自分の頭で考え、

職業として、行き方としての獣医師という研鑽を重ねてなお!

「病気がわかる」

「病気を理解している」

そんなことは言えない、おこがましい・・・

獣医療は、生命というものはそんなに簡単なものではない、

学び続けなければいけない・・・

それぐらい壮大な学問を、

診療時間という限られた時間の中で、

素人である飼い主様に理解してもらおうなんて、

勘違いも甚だしいんですよね・・・

なんという思い上がりをしていたんだろう、

 

飼い主様は専門家にならなくていい。

 

専門家は我々獣医師を始めとしたプロ。

飼い主様に、上辺の概要をわかってもらって、

病気の把握や治療は、プロがしっかりと担う。

飼い主様に信頼してもらって、

任せてもらえる関係性を作ることに注力するべきだった・・・

そう、気がついたんです。

変に、病気を正確に理解してもらおうと、

難しい言葉を重ねて、

いや、言葉を選んで簡単だと思う言葉で説明しても、

あまりに病気、生物というものは複雑なんだということを、

忘れてしまっていたんです。

説明すればわかってもらえると、思い上がっていたんです。

その結果、

ずれた理解、場合によっては間違った理解、

思い込みを飼い主様に抱かせ、

必要のない対立を生んでいたんじゃないか・・・

 

そう、考えるに至りました。

今、これに似た光景をたくさんの場所で見かけます。

インターネットによって我々は、

あまりにも多くの情報に触れるようになりました。

その結果、ある分野の深淵に気がつくこともなく、

上辺の情報を得ただけで、

さもその分野を訳知り顔で語ってしまっていたりします・・・

はるか古代にすでに言われている。

無知の知

を、忘れてしまっているんです。

さらに、

ダニング=クルーガー効果というものもあります。

 

こういった愚かな思考によって、無駄な対立を起こす。

私は、すこしでもそれを無くしたいので、

これから、連載という形で、この問題を取り上げていきたいと思っています。

どうか、お付き合いいただきますよう、よろしくお願いいたします。

この連載を読み終えると、

生きづらい社会で生きやすくなるような、

そんなお話が出来たら良いなと思っています。

たぶん、長くなりますが、よろしくおねがいします。

 

ではまた!