季節もすっかり秋になってきましたね。
様々な味覚を楽しませてくれる時期となり、
旬のものを楽しむことが幸せな季節ですが、
寒くなってくると、
いろいろと健康面で気をつけなければいけない季節でもあります。
特に、下部尿路疾患。
循環器疾患。
おしっこと心臓は、
寒さに弱いです。
気温が低下すると、
動物は飲水量が低下します。
飲水を行うと排尿が必要になり、
排尿時は体温エネルギーが体の外に出てしまうから、
飲水量を落として、排尿回数を減らすため、
などなど諸説あります。
もう一つが、
気温が低下すると、
体表の血管が収縮して、
体の熱を外に逃さないようにします。
その結果、
身体の中枢の血圧が上昇し、
心臓への負担がかかる。
その結果、寒さは泌尿器、循環器のストレスになってしまうのです。
最近はエアコンの性能の上昇や、
家の構造の改善で、
暖かい冬を過ごすペットさんも多いと思います。
機能性エアコンの落とし穴として、
小さなペットを認識できなかったりして、
勝手にエアコンを弱くして寒くなってしまったり、
床においたエアコンを踏んだりして切ってしまったり、
少し注意が必要ですが、
基本的には熱中症とは異なり、
寒さはすぐに命に直結することは少ないと思います。
もちろん地域によっては凍死も視野に入れなければいけないでしょうが・・・
当たり前のリスクは、細かく話しません。
なんにせよ、
過ごしやすい環境を作ってあげることで、
冬、寒さによるストレスを軽減してあげて下さい。
家の中と外の温度差が強いのも、
急なストレスを与えることになるので、
過保護かもしれませんが、
急な温度変化を起こさないような工夫をしてあげてくださいね。
冬場の飲水量確保には、
たとえばささみなどを茹でた茹で汁を飲水に混ぜて(もちろん衛生面には気をつけて)みるとか、
猫大好きチュールにお湯を足してチュールスープにして、
飲みやすい温度で提供したり、
フードをドライフードからウェットフードにしたり、ウェットフードを混ぜたりして、
出来る限り水をしっかり取ることに努めてあげてください。
人間みたいにビールを飲んでくださいってのと一緒です。
お水をちゃんと飲んで新鮮な尿をしっかりと出して、
膀胱内に長い時間尿が停滞して尿結晶や尿結石を作りやすい環境にしないことが大事です。
もしペットの調子が悪い、
何度もトイレに行く、
おしっこが踏ん張っても出ていない、
おしっこの色がおかしい、
元気がない、
咳をしている、
運動した後にぐったりしちゃう。
いつもと違うなぁと思ったら、
出来る限り早くかかりつけの先生に診てもらってくださいね。
ちゃんとペット情報も書きます。
獣医師なので。
ではまた!!