運動器疾患は基本的に治療に時間がかかります。

というか、

病気はお薬あげたら一瞬でピンピンには治ったりしません。

どうも動物は薬をあげれば一瞬で治ると思われている方が一定数いらっしゃいますね。

ご説明すると、

「人間と一緒なんですね」

と納得していただけます。

状態によっても変わりますからね、

人間も一晩寝れば風邪が治った時代も有れば、

最近は一週間ぐらいは体調が悪くなっちゃうようになった・・・

そういうこともありますよね・・・

逆に、薬を飲んでケロッと治った場合は、

ただ薬が症状を隠しただけ、という状態だと思います。

身体としては治っていないので、そこで治療をやめると元の状態に戻ってしまいます。

薬によって症状を緩和させ、身体が治すまで治療を続けることで、

本当に病気や怪我が治ったと言えます。

なので、獣医師による薬の投薬指示は必ず守ってください。

もし、お薬を飲んだら吐いたり、下痢したり、

投薬を継続することが難しいことが起きたら、

絶対に獣医師に指示を仰いで下さい。

勝手に薬をやめてそのまま様子を診ないでください。

耳にタコが出来るほど言っても守ってもらえないことTop5に入ります。

「薬は必ず指示通りにあげてください」

「自己判断で投薬を中止しないで、必ず相談してください」

何度言っても、どう言っても、絶対に守ってくれない人がいる言葉。

口で言っても紙に書いて出しても、守ってくれない人がいる。

本当にどうすればいいんだろう・・・と悩み続けています。

 

「3日して状態が回復してこなかったり、

薬を飲んでいてもどんどん状態が悪くなったり、

何か有ればすぐに聞いてください」

と必ず伝えるようにしているんですが、

一週間後に、

「薬飲まなくて、なんかどんどん悪くなってしまって・・・」

といらっしゃる方は、なかなか減りません。

もうどんな治療も入院させて注射で回復するまで預かったほうがいいのだろうか・・・

と思ってしまうこともあります。

大事なことはそこの見極めなのかもしれませんが、

出来る限りお家で一緒に過ごしてほしいって考え方をしているので・・・

深刻な症状の入院でも、ご不安になる方も多いし・・・

本当にこのあたりのさじ加減は、獣医師の永遠の命題なんだろうなぁと思っています。

動物、飼い主、獣医師、3者がうまく折り合える方法を、

毎回一生懸命思考して模索する。

そして、それがバッチリうまく行って、

全員笑顔になれるような獣医医療を提供していきたいですね。

 

なんにせよ、

腰痛、辛いっす。

 

ではまた!!