ペットの病気で最も出会うことが多いかもしれない病気、

下痢

いつもコロコロのうんちが、

柔らかくなったり、

べちゃべちゃになったり、

水のようになったり・・・

飼い主様でもはっきりと異常を感じるので、

すぐに気がつけます。

 

最初に言ってしまうと、

ほとんどの下痢は、

そんなに大きな問題にはなりません。

放うって置いても治ることも多いです。

我々もたまになりますよね。

ただ、ワンちゃんや猫ちゃんは、

基本的に同じ食事を続けていることが多いので、

問題がなければ、

人間よりも下痢を起こしにくい食生活をしているはずです。

それでも、

体調によって、

外的要因によって(気圧変動、気温変動などなど)

腸内の細菌バランスが変化することによって、

下痢という症状を起こすことは有ります。

本人が元気であれば、時間の経過で改善していくタイプの下痢となります。

昔は下痢の時は絶食と言われていましたが、

今は腸への負担の少ない(あまり脂質が多くない)良質な栄養源は食べている方が良いと考えられています。

そして、下痢というのは、生体にとっては防御反応です。

腸内にある問題のあるものをどんどん体外に出そうとする有益な行為であるという面もあります。

いたずらに下痢を止めてしまうと、

体内に悪いものが残ってしまい、

結果として治ることが遅くなる場合があります。

ある程度下痢を出しながら、

きちんと栄養補給をして、

腸内の細菌バランスを整える。

基本的な下痢の治し方の3大原則となります。

 

一部の例外もあります。

原因が寄生虫や原虫・ウイルスなど、本来いるはずのないものが原因の時。

異物などによる消化管の異常、腫瘍などによる問題。

免疫反応などが絡んでくる複雑な炎症性腸疾患。

よく出会うものとしてはこんなものがあります。

大事なことは、これらの下痢は珍しいということです。

ただ、見落としてはいけない大事な病気です。

便を調べて、全身を見ることで、たまに来る例外を見落とさない診療を心がけています。

一般的な治療に反応しない場合は、

しっかりと全身の精査を行って原因を探る必要があります。

心臓が悪くて下痢になることだってありますからね。

たかが下痢と侮るなかれです。

 

下痢の時に特に獣医師が嬉しい情報は、

 

便

 

食事

 

です。

下痢でうんちを持ってきてもらえると、テンアゲです。

普段の食事が正確にわかっているとバイブスが上がります。

是非、獣医師を喜ばせてあげてください。

 

個体個体に合わせて、症状に合わせて治療や検査を組んでいきますので、

しっかりとかかりつけの動物病院とお話してやっていきましょう!

 

下痢をしたら、

食事の確認と便を持ってかかりつけの動物病院へ行きましょう!

 

ではまた!!