肛門の4時方向8時方向に小さな穴が開いていて、
そこからふんばっているときや、
すごく驚いたときなんかに、
分泌されるくさい液。
それが肛門腺から出される液体です。
わかりやすく言うと、
スカンクとかが危険を察知してブシュ―! って出すのの名残みたいな感じ。
飼育されているペットにおいては、
特に働きがあるわけでありません。
トリミングやシャンプーのためにショップに出すと、
一緒に絞ることがあります。
診察でもよく絞ります。
大型犬や中型犬なんかだと、
ウンチをふんばったときに適当に出るので、
絞らなくても問題がなかったりしますが、
ネコさんや小型犬の場合は、
肛門腺の出口が小さく細かったり、
肛門腺分泌物の性状が、どろどろと固かったり、
砂みたいなものが混ざっていたりして出にくかったり、
炎症などで出口が腫れてふさがってしまうなどすると、
動物はしきりにおしりを気にしたり、
地面におしりをこすりつけたり、
執拗になめようとしたりします。
この状態で気が付いて、
人の手で肛門腺を絞ってあげて、
たまっている液体を出して上げられれば、
セーフです。
ところが、
そのまま時間が経過して、
肛門腺の分泌物を溜める袋の限界が越えると・・・
爆発します。
皮膚の下で破けて、皮膚に穴を開けます。
適切な治療をすれば、
ちゃんと治りますが、
本人はめっちゃ痛いですし、
時にはひどい感染を起こしてしまい、
思わぬ大病になってしまうこともあります。
エリザベスカラーをしっかりとつけて舐めたりしないようにしなければいけないので、
不自由を強いることになりますしね。
それを防ぐためには、
おしりを気にするそぶりを早く気が付いて、
お家で肛門腺絞りをしていただくか、
トリミング・グルーミングショップに相談するか、
動物病院に相談してください。
お家で絞る場合は、
ティッシュなどで匂う分泌物を受け止めるようにおしりを抑えて、
片手で尻尾を頭の方に傾けて、
もう片方の手で、肛門の斜め下、両側にある袋状の肛門腺を感じながら、
少し圧をかけるようなイメージでゆっくりと力を入れていきます。
特に猫さんは嫌がるので、
難しいのならプロに任せちゃいましょう。
あまり一気にグイっと力を入れると、
最悪人力によって肛門腺を破裂させます。
肛門に指を入れてめっちゃしっかりと絞る方法もありますが、
日々のケアであれば肛門の外からのアプローチで大丈夫です。
フレンチブルドッグ、パグ、コーギーさんたちは難易度が高いです。
基本的には、難しかったらプロに任せましょう。
動物病院でも肛門腺の絞り方を知りたいといえば、
丁寧に教えてくれます。
よくわからないでペットが嫌がるのを無理やりやるより、
聞いちゃってください。
百聞は一見に如かず。
あ、
覗き込むと、
くさい肛門腺を顔に食らいます。
目が痛いですし、
苦いんですよ。
・・・何で知ってるかは、お察しください。
匂いが強いので、お風呂場とかで作業して、ささっと流してあげるといいと思います。
絞った後のおしりもくちゃいので、
さっと綺麗にしてあげるといいと思います。
水で流さなくていい泡状の洗浄できる物があると便利なので、
当院にご相談ください、散歩帰りの足裏に使えたり便利ですよ。
ダイレクトマーケティングをしたところで、
今回のブログは示させていただきます。
ではまた!!