体調が悪く病院へ行く。

診察・検査を経てお薬をいただく。

薬を飲むことで調子が良くなる。

薬は残っているけど、元気になったからくすりを止める。

そして、元気になったから再診予定だったけど大丈夫だろうと再診に行かない。

 

時にこのまぁありがちな考え方が、

ペットを苦しめてしまうことがあります。

 

もちろん、

比較的軽症な病気であれば、

動物に備える自然治癒力をお薬でお手伝いして、

病気を乗り越えて、

あとは自己回復力だけで元気になる子も居ます。

でも中には、

薬によって症状が抑えられているだけで、

身体としては良くなっていないって状態です。

これは薬をやめてしばらくすると再び体調を崩します。

これがだらだら続いてしまうと、

病気によって体力を奪ってしまったり、

不可逆的と言って、元の状態に戻せないような変化が起きてしまう可能性もあります。

獣医師はいろいろなことを考えて、

各症例に合わせて薬を考えて、投薬期間を考えて、症状の変化を把握しながら治療計画を立てます。

大事なことは、

 

処方された薬は

投与間隔

投与量

投与期間

再診指示を

しっかりと守ってください。

 

正直、7割位の症状は、

結構初期に治って、

そのまま元気になっていきます。

もしかしたらもっと割合が高いと思います。

ただ、

残りの少数が、

重篤な問題につながったり、

複雑な問題だったりします。

お互いの安心のためにも、

ぜひ獣医師からの指示を守ってくださると大変うれしいです。

 

同様に、

お薬を飲んでもどんどん悪くなっていったり、

お薬を飲むことで新たな問題が出たり、

お薬が飲めなかったり、

獣医師が想定していないことが起きた場合は、

すぐに相談してください。

 

薬飲めなくて良くなってません。

 

とか

 

薬を飲んだら吐いちゃって飲ませるの止めました。

 

とか

 

薬を飲んでいてもどんどん悪くなるので家で様子をみていました

 

とかって一週間後に再診予定の人が数ヶ月後にボロボロになって来院されたりすること、

獣医師であれば体験したこと、少なくないんです。

 

一度で効く薬を出せ!!

 

お気持はわかりますが、薬を出して、その反応を見て、必要なことを考える。

動物の診療ではどうしてもそういったステップが大事になります。

ご理解いただけると幸いです。

もちろん、検査をすることで診断精度を高めることも出来ますが、

極論を言えば、

どんな軽い症状であっても、

全ての検査を行えば診断精度は高まるかもしれませんが、

そんなこと受け入れられませんよね、

そこを見極めて、

必要な検査を必要な時に行えるように、

段階的に提示をしたり工夫をしています。

もちろん、初手から全てを調べる必要がある病気もあります。

ケース・バイ・ケースなので、一概には言えませんが、

私個人としては、なんでも検査から入る診療よりも、

身体診察をきちっと行って、飼い主様のお話をよく聞いて、

ぶっちゃければお金の負担をできるかぎり少なくして治療したほうがいいかなぁ、

と思っている人間なので、

投薬反応を見る診断的治療をよく使います。

なので、

本当に薬の指示を守って再診に来てもらいたいです。

別の病院でもいいんで、ちゃんと経過を一度見てもらわないと、

不安になる質です。

皆様、獣医師の指示、受付のスタッフの指示を

どうかしっかりと守ってください。

 

お願いします!!

 

ではまた!!