適当
皆さんは適当と聞いてどんな意味を思い浮かべますか?
一番多いのは、
「あの野郎適当な仕事しやがって!」
「なにこの適当な扱いは、失礼しちゃうわ!」
など、
いい加減な方法やそのさまを表す意味で思い浮かべると思います。
でも、
字を見てみましょう。
適して当たっている。
適当には、
目的に丁度いい。ほどよいことを表す意味もあるんです。
私は、
適当な仕事がしたいといつも思っています。
動物の医療にはいろいろな因子が複雑に絡み合います。
もちろん動物の健康状態、病気、怪我、
品種、
性別、
正確、
年齢、
動物の飼育環境、
日常の行動、
食事、
運動、
さらには飼い主様の飼育状況、
経済状況、
ペットに対する考え方、
動物病院の規模、
設備、
人員、
技術、
知識、
あげたらきりがありません。
そして、それらの要因が同じであることは、
決してありません。
すべての症例において、おんなじことをすればいいということが、
一つもないのです。
もちろん、
こういった症状にはこういった処置をするといったガイドライン的なものは存在しますが、
おんなじ症状に、全く違う処置をすることだって珍しくありません。
ときには最高の医療を行わないこともあります。
それは悪いことではありません。
人によって、適当な治療が異なるからです。
最高最新の治療を行うことが最善でない事があるんですよね。
この辺の匙加減って、
難しいですよね。
学術的には、
できることはまだあるけど、
話し合って、どの点で折り合いをつけていくのか、
もちろん事象に対して、
多くの選択肢を提示できるように日々の勉強が必要です。
知らなければ提示できませんからね。
やれること、やれないこと、やらないこと。
この当たりを織り交ぜて、
適当な仕事ができるようになるってのは、
本当に難しく大変なことだと思います。
ときには、連れてきた方との話の中で最善の適当な仕事に対して、
第三者が不満を訴えてきて、怒りを伴って攻撃されることもあります。
家族の中の第三者ならまだマシですが、
散歩中に会う人、ペットショップの人、ネットの人、わけのわからん第三者が、
こういった苦労の上で選んだ選択に、それこそ適当な助言をして、
めちゃくちゃにすることに出会うことは、少なくありません。
そして、人間の記憶というものは曖昧なもので、
話し合いの中で選択して行った治療が、
獣医師が勝手にやったと変換されたりします。
そういった齟齬をなくすために、
いろんな書類を作っている動物病院もあると思います。
仕方がないと思います。
何度もそういった事に巻き込まれ、
証拠を残すことをやらざるを得ない状況になっているんだと思います。
私はできるならそういったことはやりたくないです。
人の方では診療を全て録画している場所もあると聞きます。
動物病院でも小耳に挟んだことはあります。
もちろんあとから自らの勉強のために残している場合もあると思いますが、
そういったことが、トラブル回避に必要になる社会は少しさみしいですね。
なんか、何をいいたいかわからなくなってしまいましたが、
適して当たっている方法を模索しながら、
これからも頑張っていきたいと思います。
よろしくおねがいします。
ではまた!!