動物病院にはたくさんの検査機器があります。

物を話せぬ動物の状態を知るために、

もちろん動物の行動や仕草、

様々なライフサインを読み取ることは大前提。

飼い主様から丁寧にお話をうかがい、

隠れている問題点を見つけていくことこそ獣医師の本懐なのですが・・・

やはり検査は必要になります。

そして、様々な検査は、

専用の特殊な検査機器によって行われることが多いです。

 

一般的に行われる検査として、

血液検査

レントゲン検査

超音波検査

獣医師が行う検査で3種の神器は何か?

と言われたらコレになると思います。

身体の中で起こる様々な隠れた問題を、

血液から知ろうとする血液検査。

画像診断と呼ばれる、

本来は見ることの出来ない場所を特殊な方法で見るレントゲンや超音波検査。

これらを組み合わせることで、

病気の姿を捉えていくのです。

 

まーたお金の話かよ、この拝金主義獣医師が! って思われてしまうかもしれませんが、

これらの検査機器、高いんです。

そして、

結構ランニングコスト、簡単に言えば維持費などが高いんです。

よく、検査が高いと言われます。

仕方ないんです。

機械が高くて、試薬やメンテナンスにお金がかかるのです・・・

人間も3割負担じゃなければ、やってること一緒なので似たような値段になっています。

ただ、人間と違ってワンちゃん猫ちゃんは自分で

「ココが悪くてこんな症状です!」

って言ってくれないのです……

治療をするのにも、根拠が必要です。

最近は悲しいことにきちんとデータとしての証拠を用意しないと、

色々と問題が起きてしまう可能性を考えなければいけないのです。

そういった点でも3種の神器はある程度までの絞り込み、

幅広い病気のすくい上げにとてもバランスが良い検査だと考えています。

波動とか手かざしのゴミとくら……ついつい余計な事を言ってしまうのが私の悪い癖ですね。

 

乱暴な言い方をすると、

血液検査の機械が200万以上

レントゲンが500万以上

超音波が300万以上

が普通レベルかなと思います。

ほんの少しいいものにするだけで、簡単に100万単位の値上がりします。

例えば当院は血液検査で検査できる項目をワクチンや凝固系、炎症性蛋白など、オプションが増えていますから、

3~5倍くらいですね・・・うっ、胃が痛くなってきた。

レントゲンも、デジタルと手現像でも変わります。

デジタルの画質を良くとか考えると、一千万の世界です。

超音波もそうです。

保険や国の制度で助成金が出る人の医療に比べると、

獣医師は助成金などの補助がとても少ないです。

病床がいくつだと補助金だとかそういう物が一切ありませんから。

保険制度も民間ですから、費用が高いイメージになるのは仕方がないかもしれませんね。

しかし、その実内情は、かなりカツカツです。

不当な利益なんて得ることはありませんので、ご安心ください。

たぶん、ほとんどの動物病院は、大丈夫です。

超絶レアケースですが、ぼったくり病院はあるかもしれませんが、

ちゃんとやってるところは、しっかりと動物のため、飼い主様のために設備投資や設備維持のために毎日毎日必死に頑張っています。

 

ほんと、誤解が根深いですよね。

なんか、そうでないと困る人がいるんじゃないかってくらい、

現実と全く相関しない与太話が信じられていますよね。

とくにお金の話。

自分の信じたい世界で生きている人は声が大きいし強いし攻撃的だから傷跡が残るのかもしれないですね。

 

現実を正しく見ることは難しいですが、

事実は簡単ではありませんので、

ステレオ式な、

獣医師は儲けてるとかいう、

あたま空っぽな馬鹿な意見に耳を貸さないで欲しいなって思います。

そもそも儲けて設備投資したり、

壊れた物を直さなかったら、

受けられる医療レベルが下がるのに、

本当に狭い世界で生きているつまらない人間はくだらないことしか言わないんだなぁ・・・って思っちゃいます。

積極的に情報を得ようとする私のブログを読んで下さる皆様は、

そういった浅くて薄い複雑な思考ができない人の戯言に惑わされないでくださいね。

世の中には驚くほどそういう類の話が溢れていますから・・・

気をつけましょう!!

 

ではまた!!