本日11月9日。

千葉県市川市は久しぶりにしっかりとした雨です。

雨、個人的には嫌いじゃないのですが、

気圧的な関係で少しアンニュイな気持ちになります。

止まない雨はありませんから、

また晴れる日が来るのですが、

こういったぽんと雨の日って、

人間も動物も体調を崩すことがあります。

理由のはっきりしない食欲不振、

ぐったりしているってほどじゃないけど元気がないような?

そういった症状が出ることが珍しくありません。

気圧的なものなどが影響しているのであれば、

天気が回復すれば自然に回復するのですが、

それで良かった良かった、で終わらせずに、

もう一歩前に進んで考えてみましょう。

人間もそうですが、

なにか病気が身体の中で潜んでいるとき、

身体的な疲労が溜まったときや、

精神的な負担が溜まった時に、

牙を向いてくる、なんてことは珍しくないと思います。

皆様も感じたことがあるのではないでしょうか?

これ、当然動物も同じです。

特に動物は体調不良であってもそれを隠してしまいますから、

その病気のしっぽが、こういった天候病と言われる症状にあらわれている可能性があるのではないでしょうか?

獣医師的には、その可能性も考えても、

それを客観的に証明するのが非常に難しいなって思います。

そういった隠れている病気、いわゆる未病状態を掴むのは、

問診など、体調の内容を詳しく手に入れる手段がないと、

とても難しいです。

そういった時に役に立つのが、

定期検診です。

例えば血液検査。

なにか体調不良があって、病気を疑っての血液検査は、

異常値を探る検査になります。

しかし、

病気のサインとして血液の異常が出るのは、

それなりに進行した病気です。

未病状態の把握は難しいです。

例えば腎臓病などは、腎臓の機能が7割近く失われないと血液の異常値はでてこないと言われています。

異常値を発見する検査を行っても、あまり有効ではないと言うことになります。

尿検査や日々の飲水量を把握してもらうのも大事ですが、

異常値がでないから血液検査の意味がないわけではありません。

点で見ると、異常値かそうでないかになりますが、

時系列的な線で見ると、異常値の前の変化を捉えることが出来ます。

定期的な健康診断を行って、

血液検査のデータを集めていくと、

時系列的、つまり数値の変化を評価に足すことが出来ます。

正常値の範囲内であっても、

ずっと同じ数値だった子が、緩やかにある臓器に関わる数値が上昇していく、

そういうサインに気がつくことが出来るようになります。

もちろん、外的な要因を考慮しなければいけませんが、

たとえば食事は変えていないか、生活に変化が起きていないかなど、

それでも、異常値ではない異常を把握できるので、

定期的な健康診断には意味があると思います。

適切な検査を適切なタイミングでバシッと病気を見つけるのもかっこいいですが、

日々の積み重ねからその子その子の変化、未病を捉えるのも、

なかなかにやりがいを感じるお仕事です。

早期発見の最たるもの、病気の前からアプローチするのは、

そういった日々の積み重ねによることも大きいと思っています。

健康診断で、異常値が見つからなくて、健康ですね。

で終わらせないで、時系列な評価をして、

体の中の変化をいち早く知っていく健康管理もありますよというお話でした。

 

ではまた!!