本日12月30日。
アイエス動物病院、年内の診療を終えさせていただきます。
今年一年も無事に仕事を納められたのも、
ひとえに皆様のご支持、ご支援のお陰でございます。
誠にありがとうございました。
今年を振り返ってみると、
何と言っても、
新型コロナウイルス感染症に感染し、
たぶん、私がアイエス動物病院で働き始めて18年の歴史の中で
初めて一週間病院を閉めました。
最初の3日はとにかく熱と頭痛と咳が酷くて、
特に初日は死ぬかと思いました。
産まれて一番きつい病気でした。
コロナの悪化要因の中でも非常に強力な、
肥満という要素を持っているので、
結構恐怖感はありましたが、
なんとか回復することが出来ました。
休みと言ってもなんにも出来ないので、
とにかく家で過ごすしかありませんでした。
自営業ですので、生活への影響など、
不安だらけで、本当にきつかったです。
それでも、こうして年末を迎えることが出来て
本当に良かったなと思います。
しかし、コロナが当たり前のように存在する生活ももう3年、
丸2年になったようですね。
たった1つの感染症で世界が大きく変化した。
人類は病気との戦いの歴史ですが、
やはり、
病というものは恐ろしいなと改めて思い知らされました。
そして、
医療の専門家であっても
同じ情報源から全く違う結論を見出し、
誰が正しいことを言っているのか
専門家の肩書だけで
その言葉を信じることがどれほど危険かを思い知らされました。
お恥ずかしい話、
我々の動物関係の世界は、
かなり怪しい自称専門家のとんでも理論がはびこっています。
最近では論文の上辺を良いように利用して
絶対的な正義のように振りかざし、
正しく論文の内容を読んで慎重な選択肢を提示するようなことを
攻撃して名をあげようという、
自己承認欲求のなせる怖さを体現したような存在も目にするようになりました。
私達が何より大事にしなければいけないことは、
有名になることでも、影響力を持つことでも、承認欲求を満たすことでもなく、
患者である、動物と、その飼主様と向き合い、幸せになる手伝いをすることだと思っています。
そして、その先には獣医師やスタッフ、来年には国家資格となる愛玩動物看護師など、
この業界で働く全ての人間が幸せになって欲しい。
そう思っています。
SNS社会になり、インフルエンサーのように
人々から羨まれる存在になりたい気持ちは、
（あんまり良くわかんないですが）理解できなくも無きにしもあらずです。
ただ、
その承認欲求を満たすために
不幸な動物や飼い主を生むような方法は取らないでほしいなぁ～
って、おっさんは思います。
どこまでいっても、
一番その動物のことがわかるのは
実際に目の前で動物と飼い主様と向き合う獣医師やスタッフなんです。
上辺のインターネットの情報だけで決めつけて、
強い言葉で断定する。
自信満々で力強く、
頼もしく見えるかも知れませんが、
もし、
なにか問題が起きた時に、
責任は取れませんし、取りません。
不幸になるのは動物だし、飼い主様です。
私は、
何を聞かれても、
壊れたラジオのように、
「かかりつけの動物病院に相談してください」
と言い続けます。
「もし不安があるのなら、セカンドオピニオンを受診されてください」
と言い続けます。
それしか
動物と
飼い主様に
責任を取れる助言が出来ないからです。
役立たずと思われてもいいです。
残念ながら、実際に診療していない動物に対して、
無責任に断定するような行動を、
役に立つとは考えておりませんので。
もちろん、今後とも一般論で情報提供は続けていきますが、
私のスタンスは、
かかりつけの動物病院に、もっと相談して良いんやで、
そして、それに答えない病院なら変えたほうが良いんやで。
ってことです。
私自身は来年も変わらず、
痩せることと、
言葉は相手のためにある。
相手に伝えるために言葉はある。
相手の言葉を受け止め、
相手のことを考え、
相手のために言葉を紡ぐ。
それを大切にして仕事を続けていきたいと思っています。
ブログの更新も少しゆったりペースになってしまいましたが、
来年は、ブログもYoutubeもTwitterも頑張りたいと思います。
もちろん、病院での仕事がいちばん大事なので、
めっちゃ頑張ります！！
皆様に穏やかな年末と、素晴らしい新年が訪れることを心からお祈りいたします。
良いお年を！！
ではまた！！
